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【407】

おおかみこどもの雨と雪(2)

ゆさみん (2013年12月23日 01時38分)
 で、ゆさみんはというと違和感がやはり残りました。

 最初に父親のことを「狼と人間の血がまじりあった最後の存在」という風な説明があります。
 おいおい、狼と人間の血がどうやって混じり合うんだ?

 また、産婦人科を頼らずに自宅で生んだってことだけど、出生届はどうやって出したんだ?

なーんて思ってしまうんですよねぇ。これは一緒に見ていた娘(高三)も同じことを思ったと言ってました。その他にもつっこみたくなる所はあるけれど割愛。

 あと、父親が狼人間であるけれど、まるきり理想的なやさしい存在であり、母親も理想的な子どもを思いつつも芯が強くやさしい存在である。うーむ。あまりに理想的すぎないか?
 そして・・・・親である二人をとりまく人々の関係は見事に描かれていない。
 例えば、結婚する段階で母親の家族関係などは全く出てこない。父親が死んだ後は、母親の親や親戚だとかの関係も全く出てこない。都会での彼らに関わる人間についても描かれていない。子どものために田舎に引っ越した後も、彼らに関わる最小限の村人との関係しか描かれていない。これほどメインとなる主人公以外の人間について描かれていない作品もめずらしい。うーむ。

 この映画は親子についての映画である。
 そう言っちゃえば何も言えないし、まあ関係ないっちゃあ関係ないけれど、映画ってメインのストーリーとは関係ない部分ってのも大事だったりしますよね。(タランティーノ監督の映画なんて、そんなの抜きに語れないし)
 そんなのが無いぶん、どうも深さがない映画に映ってしまいました。

 とまあ辛口に書いていますが、実は細田監督の作品は「時をかける少女」「サマーウォーズ」ともに好きで、特に「時をかける少女」はDVDも持っています。好きな監督だけに「ちょっとねえ」と思ってしまいました。
 まあ、映画好きなためにちょっとヒネた見方をしているかもしれませんね。

 本当はそんなことは考えずに、素直に映画を見るべきなのかもしれません。

 ところで、この映画、2回目に見たときは「目の不自由な人のため」にシナリオのト書きみたいな部分も読んでくれる機能を使って見てみました。
 皆さんも一回試してみてほしいんですが、この機能を使って見ると、映画の何気ないシーンがよく考えられて作られていることがよく分かります。
 こないだ高畑勲監督のドキュメンタリーを見たときに「アニメは全部描くわけだから一つ一つのシーンはリアリティーがないといけない」と言っていましたが、この映画でも何気ないシーンが「考えられているなあ」と思ってしまいました。

 一例をあげるなら、父親が母親に(結婚する前に)自分が狼人間であるところを最初に告白しようとする場面。一度告白しようとして止めるシーンがあります。「聞いてほしい話があるんだ」「なに?」と言って、やはり止めるシーンですが、母親が「なに?」って聞いた後に、道路の横を車が通り過ぎます。この数秒の間で父親の気持ちの揺れが分かります。この二人の会話の合間に車が横切る場面があるからこそ、父親の気持ちの揺れがあることが伝わってきます。何のことはないシーンですが、当然これは演出で計算されたことであり、こういう細かい場面の積み重ねの上に映画って作られているってことを感じてしまいました。(アニメじゃなく普通の映画も当然そういったことは当然計算されているのでしょうがアニメは絵に描くという大変な作業がある分、意味が大きく問われることと思います)

 こういう目で見ると「敢えて余計な部分は端折る」という選択をあえて監督はしているといえるかもしれません。私が言ったような部分は分かった上で監督は演出しているというのが正解でしょう。

 いやはやアニメ映画を作る(それもオリジナル作品)ってホントに大変だと気づかされました。

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RE:おおかみこどもの雨と雪(2)  評価

PirO (2013年12月23日 20時33分)

う〜〜〜〜〜む。  なるほど。。 違うパターンで見返して検証する処が流石。。。
 

 俺だったら「女性と子供は好きかも」で終わりですわ。w 

   ホントにゆさみんさんの言う通りで 他の人とは違う才能?を狼というモノに置き換えた
     言わば現実社会にも有る苦悩を描いた絵本という印象でした。

 
   っていうか、この映画の構成って[あらすじ]ですよね。

    もうちょっと倫理的な部分とか描いてくるかと思ったんすけど… ある意味で潔かったかと。
 
   まぁ、作り手が過剰な演出をしない事で 観る側それぞれの思惑で考えさせる狙いなのかと思うけど。

     俺等からしてみれば「なにそれ?(´・Д・`)」の連続でしたねぇ。w
    
   だからまた考えさせられる… 作り手の狙い通りというね。 悔しいけど。

    絵本… というよりも外国の童話に近いかもです。

    一見子供用に見えるんだけど、残酷な描写があって、(あれ?子供が見るモノじゃないのか?)と感じたりもする感覚。。  



>「なに?」って聞いた後に、道路の横を車が通り過ぎます。この数秒の間で父親の気持ちの揺れが分かります


      これw 意外に王道でしたね。w 

    俺はあの流れだと溜めずにサラっと言うのかと思ってた。


   後、意外だったのが檻に入れられてた狼との出会いですね。
    あれにどんな意味を込めたのか……  ちょっと答えが見つかんないんすよ。。   
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