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【562】

仁義なき秘話  評価

野歩the犬 (2014年03月14日 17時33分)

■ゆさみん さま
 お部屋のみなさま


お邪魔いたします。そして・・・

最初にお断り申し上げます。


ゆさみん さんのお部屋をお借りして「仁義なき戦い四部作」の秘話をアップするなどと大見得を切ったものの
当然のことながら、私は当時の製作スタッフではないし、
東映とも縁もゆかりもござんせん。

つまり、秘話を紹介するといっても、所詮、聞きかじり(読みかじり)の域です。

まして、本編を観ていない人にとっては、魅力を伝えるのにはほど遠いものになっています。

まあ、爺いが昔の手柄話をしていると思って
読み流していただきければ、と思います(←ゆさみん、さん勝手にお部屋を使って
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい)


【第一部】

輝かしき第一部にとりあげる秘話の主役!

それは主演の菅原文太でもなく、山森親分の金子信雄でもなく、松方弘樹でもありません。
秘話の主役たる俳優、
それは地味ぃ〜な、脇役として登場する
三上信一郎であります。

三上は第一作で松方弘樹演ずる山森組若頭・坂井哲彦と対立する新開宇一役を演じています。

三上の舎弟、渡瀬恒彦は組の「ご法度」であるヒロポンを密売。

これを知った金子から「サツにガサくらうから、ポンをやめさせい」と指示された
松方は渡瀬にヤキを入れようと連行する。
そこへ現れるのが渡瀬の兄貴分の三上信一郎。

三上は松方に向かって、タンカをきる。

「あんたみたいな立場(若頭)になって、
 ポンぐらいでガタガタいうことないじゃ〜ない。
 親父はようけ、カスリとりおって・・・・
 じゃあ〜、あしたから、
 こいつら(三上の若者)はどうやって食うてゆけ、
 ゆうんよ」

このセリフは笠原和夫の脚本通り、
一言、一句そのままに語っているのだが
試写を観た笠原は驚いた。

三上演ずる新開宇一のモデルとなったのは、
新居勝巳という在日のヤクザであった。

笠原はそのことを脚本にはひと言も触れていない。

ところが、三上はどこでそのことを勉強してきたのか、密かに在日ヤクザ独特のイントネーションを
見事に駆使していたのだ。

かく言う私も地元の人間ながら、笠原が指摘するまではそのイントネーションの違いに
気づきもしなかった!

笠原はその昔、任侠映画の初期作品で水戸出身のヤクザを描いた際
「あっしは・・・」と書いたセリフを演じた中村錦之助が
「わっちゃ・・・」と水戸弁に言い直しているのに感心したという。

地味な脇役ながら、笠原脚本から在日ヤクザのイントネーションを駆使した
三上信一郎、アンタは偉い!


もうひとつ、三上は第一部で重要なシーンにからんでいる。

松方との内部抗争の果て、三上は駅のホームで刺殺されるのだが
なんと、そのシーンは当時の国鉄・京都駅での無許可撮影、つまり突撃ロケ!

深作から「ニュース映画のようなリアルさが欲しい」と要求されたチーフカメラマンの吉田貞次は
サブ二人を連れて16ミリの小型手持ちカメラを隠し持ってホームに侵入。


駅員に気づかれないよう、チャンスをうかがい
「今だ!」と3カメ同時に回し、
撮り終ると、(怒られ役の)助監督一人残して逃げちゃったんだと♪
【561】

仁義なき秘話  評価

野歩the犬 (2014年03月14日 17時41分)

【第二部・広島死闘編】

◆まずは仁義…ファンなら誰でも知っている千葉真一演ずる大友勝利の日本映画史上、
 前代未聞の最高に下品なセリフ

「村岡がもっちょるホテルは何を売っちょるの。淫売じゃないの。
 言うなら、あいつらは、おめ●の汁で飯食うとるんで」→ピワでアウトとなるこの言葉をスクリーンで実際に喋ってるだけでも仰天もんだな♪

いやあ〜、すごい。
これを口に出しながら原稿用紙に書き付けた笠原は文句なく凄い!

笠原は自著の中でこう書いている。少し長くなるが引用する。

「仁義なき戦いを書くにあたって、ゴッドファーザーやバラキなどのマフィアものも
観たが、参考にならなかった。
仁義なき戦いは戦後日本の風土の中で描いてこそ、
活きる素材だったからである。

八方塞がりのとき、たまたま入った映画館で観たのが日活の『一条さゆり・濡れた欲情』だった。

一条さゆり、白川和子、伊佐山ひろ子の三女優が文字通り組んず、ほぐれず
むきだしの性本能をぶつけあう映像は
このうえなく猥雑で、従って真実であり、
固唾を飲む暇もないほど迫力があった。

神代辰巳監督にその意図があったかは、不明だが、
私はこれからの映画はこうでなければならない、と信じ
この手法をもってすれば、仁義なき戦いの材料はさばけると強い自信をもった」

また、この名ゼリフについて
シナリオ解説者の中条省平はこう、論評している。

「おめ●の汁とは女性の性的労働の対価(金銭)を表す比喩的形象であり、
同様に『飯食うとる』も『生活する』の比喩である。

だが、それだけならば『おめ●で飯食うとる』と言っても同じ意味になる。

しかし『おめ●の汁で飯食うとるんで』と言った瞬間、
『みそ汁で飯食うとる』というような、
ごく当たり前の具体的行為への連想が働くために、
比喩的イメージが二重化され、
そこに爆発的なユーモアが生じるのだ。

また『おめ●の汁で/飯食うとるんで』という同じ音韻の反復による
弾むようなリズム感も見事である」

狂犬のような人物・大友勝利にこれほどの生命を吹き込んでしまう脚本家の力技
見事というしかない♪

(↓)
【560】

仁義なき秘話  評価

野歩the犬 (2014年03月14日 17時41分)

(↑)

◆殺し屋・北大路欣也に射殺される福本清三のアクションが秀逸

拳銃を分解掃除していた福本は突然、北大路に踏み込まれパニックに陥り、思わず
弾倉の入っていない拳銃を構える。
これはシナリオにない福本自身のアイデアを深作が「おもしろい!」と採用した。

この動きによって、福本は一瞬後には殺されてゆく者の
「生」への未練を鮮やかに表現した。

それに続く射殺シーン。当初、深作は福本の体にゴムをつけて後方に
吹き飛ばす方法を考えていたが、大部屋俳優たちの技量を熟知していた
殺陣師の上野隆三が、待ったをかけた。
「彼にはバネがあるからゴムはいらんよ」
全身の筋力だけで見事に吹っ飛ぶ福本アクションは何度観ても飽きない迫力がある。


◆10倍増感が生んだ異様な映像美

仁義なき戦いはシリーズほぼ全編が35ミリフィルムを2倍増感で撮影されている。

これは深作が「群像劇だから、できるだけピントを深くしたい」との要求からだった。

しかし、ピントを深くするためにはレンズを絞って被写界深度を稼がねばならず
そうなると、大光量のライトが必要になり、製作予算をオーバーする。

そこでチーフカメラマンの吉田は現像のベースを
ASA(現在のISO)100フィルムを2倍増感で撮影、
要所、要所は4〜6倍まで増感現像した。

究極が北大路演じる山中自決のシーン。

これは夜間でのノーライト撮影とあって、
増感は10倍が必要となった。

しかし、当時35ミリフィルムをそこまで増感できる現像所は国内になかった。

16ミリフィルムならなんとか、可能となり、
自決シーンには16ミリフィルムが使われた。

それでも、感度を10倍まで増感すると粒子はザラザラに荒れ、
カラーバランスもソラリゼーション(反転)寸前となり、異様な色彩になってしまう。


それが結果的には親分に裏切られ
利用されていたことを知り、追い詰められた末
銃口をくわえて自決するという
殺し屋の心理状態を効果的に表現したのだ。
【559】

仁義なき秘話  評価

野歩the犬 (2014年03月14日 17時15分)


【第三部・代理戦争】

◆悪魔のキューピー、母出演

第一部で梅宮辰夫が演じた若杉寛のモデルとなったのは
悪魔のキューピー・大西政寛である。

第一部が劇場公開された後、笠原は美能幸三を通じて大西の母・すずよ、が
「これで息子も浮かばれました」と涙を流したことを聞かされる。

話を聞いた笠原はシリーズの中ですずよ、を映画に出してやりたくなる。

そこで「盃外交戦」という、一般には分かりにくい作劇となる
「代理戦争」の中で脚本の「アヤ」として登場させたのが、
渡瀬恒彦演ずる若者・倉元の母、うめ(荒木雅子・演)である。

「極道として一人前にしてほしい」と文太に頭を下げる母親の姿は
カシメ若衆として向井組に政寛を預けたすずよ、への仮託であり
ラストシーンで渡瀬の亡骸を前に泣き崩れる姿は、悪魔のキューピーの
遺体に涙したすずよ、をオーバーラップさせている。

ちなみに、渡瀬が演じた若者・倉元という名前は第一部を観て、笠原に
「感動した!」と賛辞を寄せた同業の倉本聡から、頂戴したものらしい。


◆ぶっつけロケのカメラ助手は殺陣師

第一作の駅ホームでのぶっつけロケに気を良くした深作は
「もっとリアルな背景が欲しい」と吉田に注文、ついに白昼、繁華街(場所は不明だが
おそらく、京撮の近く)での射殺シーンをぶっつけ本番の手持ちカメラで撮影。
カメラマン助手は殺陣師・上野が担当した。
射殺される鈴木康弘、あわてる加藤武、
ヒットマンを追いかける菅原文太の後方で怯え、逃げ惑う人たちは
エキストラではなく全て、本物の通行人!
現場の混乱と錯綜の中で正確にアクションのピークを見極め
カメラを誘導するにはそのアクションをつけた殺陣師以外にはない!
という深作の英断。

結果、上野はレンズ部分を肩に乗せ、
目まぐるしく現場を動き回り
見事に吉田のカメラを誘導した。
【558】

仁義なき秘話  評価

野歩the犬 (2014年03月14日 17時42分)

【第四部・頂上作戦】

第四部はラストの雪舞う拘置所での菅原文太と小林旭の別れのシーンがあまりにも
印象的だが、見逃してほしくないのが広島ヤクザ(代表・小林旭)と神戸連合(代表・梅宮辰夫)らの会談シーン。

このシーンは群像劇の象徴ともいえるように双方10人以上が
画面の中で押し合い、へしあい、にらみあい、激しく罵り合う。

深作はシリーズを通じて起用した大部屋俳優たちに
一人ひとりが自分を目立たせようとせめぎ合わせることで
画面に熱気とエネルギーを生み出そうとしていた。

東撮出身である深作は当初、京都の大部屋俳優とはほとんどなじみがなかった。
斬新な群像劇を目指した深作は毎晩、撮影が終わると
スターと大部屋の分け隔てなく飲みに誘い、大部屋俳優たちと演出論議をした。

彼らが「自分をより目立たせるための工夫やアイデア」を口に出すと
深作は「言うからにはやってもらうぞ」と彼らの競争心をあおった。

松方弘樹はこう語っている
「深作さんは『セリフがなくても前にでてろ』
『セリフがあればもうひとつ前にでろ』っていうもんでね。
 大部屋の俳優さんたちもノリノリになってるから、もう、画面は
ごっちゃごちゃ、してるんだけど、現場は、熱かったですよ」

<シーン115>

義西会事務所で対決する武田たち一行と、岩井、藤田、沖山たち

武田「広島には広島極道の性根いうもんがあるんじゃけんの、
   わしらの方でも神戸の神和会から代紋飾らせてくれいいうて
   いいよるんを蹴っとるんじゃ。あんたがここにおるのは構わんが
   明石組の看板だけは即刻、下ろしてくれい!」

岩井「わしは明石組の若衆やさかい、わしが居る場所に本家の、のれんを下げて
   どこが悪いんや!」

武田「じゃったら、今すぐ義西会と手ぇ切るいうて宣言してくれい!
   コレ等(藤田たち)と組んで事務所開くいうなあ、
わしら広島のもんに対する内政干渉じゃ!」

岩井「ほな、死んだ岡島のおとしまえはどうつけてくれるんや!」

早川「戦争じゃけん、トル、トラれるのは当然じゃろうが!」

藤田「じゃったらわりゃあも、マトにかけちゃるけん、勝負に来い!」

吉倉「おお!買うちゃるけん、来い!」

武田「(一同を制して岩井に)今のそっちの言葉は
本家の答えとして受け取ってええんか?」

岩井「わしゃ、明石組の岩井や!」

武田「よう、分かったけん!云うといちゃるがの、
   広島極道はイモかもしれんが、タビの風下に立ったことはいっぺんもないんで。
   神戸のもん、いうたら猫の子一匹通さんけん、
   よう、覚えとってくれい!」

岩井「そうかい。われたちも吐いた唾、呑まんとけや!」

睨みあってでてゆく武田たち

このシーンでたったひと言しかセリフがないのに
吉倉役、岩尾正隆の表情は終始、噴飯もんにアツイ!



まだまだ、書き足らんのじゃが、
あんまりペラペラ唄うと、男が安うなるけん
ここいらで、出ていくわいの。

お部屋のみなさま、また、お会いしましょう♪

       サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ♪
【557】

先日はどうもです。  評価

夢夢好き (2014年03月11日 21時35分)

ゆさみんさん、コンバンミ。
お部屋の皆さん、ほぼ初めまして。

先週はどうもです。
でもね、よく考えると前日の金曜夜にお会いした方が少し長くお話しできたかもですね。
どうせ一次会しか出ないので、夜の8時には無罪放免でしたからね。
2時間はお話できたはず、残念ちゃんです。

手土産ありがとさんです。
長女のバースデイケーキがわりにさせていただきましたヨン。
といっても、肝心の長女は海外に遊びに行ってたので、全部残りの家族3人でいただいちゃいましたがね。

映画の方はさっぱりなので、滅多に来れまへんがたまにゃぁ顔出します。
でわでわ。

今度お会いする時にゃぁ、もっとスリムになってるはずですヨン。
ジョギングは継続するつもりですから。
【556】

RE:映画について語ろう  評価

野歩the犬 (2014年03月10日 11時04分)

■ゆさみんさま


すっかりお部屋をジヤックしている、のほ、です(キリッ

ほうほう。ファンレターを出したら、辻真先さんから直筆の礼状をいただいたんですか。

辻真先さん、正直、私はアニメというものにとんと疎いもので
存じ上げなかったのですが、ウィキで拝見しますとその世界ではご高名ですね。
推理作家賞や長谷川伸賞もおとりになっている。

どんな世界でも自分があこがれた人から
直筆返信をもらうと一生の宝物になりますね。
とくに、文字を書いて生業としている人が、見も知らん相手に
一銭にもならん、文章を書いてるんですから、
考えてみたら、とんでもないことですよね。
しかも一回、こっきりではなく、なんどかレター交流したとなると
感激もひとしお、でしょう

私は映画評論家の山根貞男さんに昔、
「あなたの評論のここが素晴らしい」と分際知らずの
失礼極まりない手紙を書いたことがあるんですが
万年筆での直筆のはがきで返信がきて、びっくら、こきました。
もちろん、私の「赤面宝物」です。

さて、「仁義」についてですが・・・・
>「浪漫アルバム 仁義なき戦い」(徳間書店)を購入し、今読んでいるわけであります。
いろんな人へのインタビューも載っているし、読んだらまた感想書こうかな、とは思っております(笑)

エンタメ本としては、これはお薦めです。
スタッフ、出演者のインタビューも短いながら豊富ですし
アドコレクションなんてファンにはたまりませんね。

私みたいに「笠原イタコ」に陥らないためにも、
この本あたりで楽しむのが一番かと(笑)
「秘話」については大見えきったものの
現在どれに絞るかで悩んでいるありさま。
なにより、今月はムチャ磯でして・・・・
なかなかPCの前にシラフで座れないのですよ(なぬ?)
とりいそ。ジヤックのお礼まで。

のほ
【555】

辻真先氏のこと  評価

ゆさみん (2014年03月09日 19時49分)

私は、小・中学校の頃から本が好きな子どもだった。
アニメ・特撮もいっぱい見た。当時流行ったアニメ・特撮の主題歌は今でも年甲斐もなくカラオケで歌うことも多い。ガッチャマン・仮面ライダー・デビルマン・海のトリトンなど酒の勢いで歌うのだが、知っている人がいると結構盛り上がって拍手をもらうことも多い。
その当時の脚本家で当時は視聴率男の異名をとり、今は小説家として名高い辻真先氏は私のあこがれであった。
今でこそ小説家として著名でついこの間まで、本格ミステリ作家クラブ会長をつとめていたりした方である。著書は200冊くらいはあるのかな。冊数は赤川次郎氏に匹敵すると思う。

当時はアニメのシナリオを執筆しながら、マンガ原作やジュブナイルの小説も書き始めていたというところであった。

私は、氏の小説が好きで、また好きなアニメの脚本を書いていることもあって(当時、カラー版の「サイボーグ009」などを書いておらした)ファンレターを出した。
まあ、このような内容だったと思う。

先生の書かれた小説は、とても面白い。アニメも面白い。ファンです。ところで先生の書かれた小説に「謎の戦乱惑星ラア」というのがありますが、あれに出てくるキャラクターは「マンガ少年」に書かれているマンガの登場人物のアナグラムですね。これこれの人物は、あのマンガから取っているのでしょう?

今もであるが、当時の辻先生は茶目っ気が多いというか、けっこう小説の中で関係ないところで遊ぶこともあった。氏が執筆した小説に本編のストーリーとは関係ない形で、1冊のマンガ雑誌に出ているほとんどのタイトルや主人公などをほとんどアナグラムとして、登場させるという遊びをやっていたのである。
まあ、気づく人はけっこう多かったのではないかとは思うが、当時はその発見は子どもの私には重大事であり、これはファンレターを出さねば、と思ったものである。

20個弱のキャラクターのアナグラムをどこから取ったのかを、解答してくるファンを氏は「可愛いヤツよのう」と思ったかどうかはしらないが、まもなく氏から封筒でファンレターの返事がきた。

返事の内容は
「読んでくれてありがとう。答えを見たが、いくつか抜けていたものもあったので、書いておきます。いやあ、シナリオラーターというのは貧乏暇なしで濡れた雑巾をくわえながら走り続けるような日々でとても忙しくて大変です。これからもよろしくお願いします」みたいなことであった。

いやあ、びっくりした。マンガの作者などには雑誌の隅っこに「作者にあててファンレターを出そう」とか案内があったりして、それを送ったファンには印刷したはがきのお返しとかが来ていたりしたが、まさか作者本人から返事が、しかも便せん数枚にわたって来るとは、ビックリ仰天した。

もう、うれしくてうれしくて、たまらなくて、その後も数通ファンレターを送り、何通かは返事をもらったのであった。

しかし、プロというのはすごいと思う。当時の彼は、ファンレターへのお返しにも書いてあるように、とてつもなく忙しかったと思う。「ドラエもん」「一休さん」「サザエさん」「サイボーグ009」「キャプテンフーチャー」とかのシナリオ執筆と、数本の小説とマンガ原作を抱えていたから、手塚治虫氏に引けを取らないくらい大変だったと思う。その中でたかが1ファンに対して誠意あふれる手紙を書いてくれるなんて、今、大人になって仕事をしていると、その姿が途轍もなく大きい存在に思えてくる。

いやあ、こういったところがプロ(一流)なのだと思う。さすがだなあ。
【554】

RE:映画について語ろう  評価

ゆさみん (2014年03月09日 19時47分)

のほさん、どうもです。

いや〜、のほさんってば、仁義なき戦いを語り出したら、どうにも止まらないですね〜♪
まずは、質問の答えありがとうございます。

なるほどね〜、いやあ面白い。

製作事情までさらに追加してくださり・・・・って、まだまだあるのですか?(笑)

すごいなあ。

実は「仁義なき戦い」
私は、もうちょっと資料を集めてから語りたいと思ったんです。
が・・・
笠原氏の本などもアマゾンで探してみたらプレミアついて手が出るような金額ではない。

んまあ、資料で知識を得たからといって、多く語れるわけでもないし、それより初発の印象や感想をそのまま述べたほうがいいかな、と思いまして、現在語られるだけ語っておこうと書いたのであります。

実は、多くの仁義本(?)の中から、比較的評価の高い「浪漫アルバム 仁義なき戦い」(徳間書店)を購入し、今読んでいるわけであります。
いろんな人へのインタビューも載っているし、読んだらまた感想書こうかな、とは思っております(笑)

これにのほさんの秘話を聞いたらさらに、「仁義なき戦い」通になれるかな?(爆)


えっとシナリオライターで思い出したことがあるので、せっかくの機会だから、語りたいと思います。
【553】

仁義なきレス  評価

野歩the犬 (2014年03月08日 17時39分)

パララ〜〜!♪
パララ〜〜!♪

パララ〜〜〜!♪(←トランペット効果音


ズンズンズンズン、ズンズンズンズン
ズンズンズンズン、ズッズーン♪

ズンズンズンズン、ズンズンズンズン
ズンズンズンズン、ズッズーン♪



■ゆさみんさま

「仁義なき戦い」を語らせたら
もう、ど〜にも、とまらない♪♪♪
のほです!

え〜、長くなりますので、まずは主さまからの質問レスから

★「仁義なき戦い」が四部作となったいきさつについて

ラッシュを観た岡田茂が「続編、いけ!」と号令したことは書きましたよね。
すぐに笠原に執筆依頼がくる。
当初は「呉の抗争部分だけだったら、なんとかまとめられる」
と引き受けた笠原としては
「はぁ?」だったらしいんです。

実は初号試写を観た笠原本人は、確かに脚本の直しはないけど
「カメラはぐらぐら揺れるは、
画(え)はポンポンとぶはで、なんだこりゃ?
やっぱり、深作なんかにやらせるからだ!」と一人憤慨!

ところが、会社の人間はみな、口をそろえて
「いゃ〜凄い!こりゃ絶対ヒットする」
とベタ誉めだった、というから面白いですね。

で、続編どうする?

岡田はすぐに「広島抗争事件!」と息巻いている。

ところが、このくだりはまだ、連載中で、取材に時間がかかる。
なにより、山口組と本多会(映画の中の明石組と神和会)への根回しが必要で
とてもすぐに脚本化はムリだったんですね。

そこで、笠原は「まあ、あわてなんさ」と。

笠原は原作の中にちょっと出てくる
山上光冶(映画の中の山中)というヒットマンの話でつなごうとするんですね。
と、いうのは第一作があまりにも斬新な群像劇だったし
東映固有の観客層には心情の突っ込みに酔う向きが
まだかなり、残っていると判断して山上一人の情念のドラマに
したプロットが受けるのではないか、と考えたんです。
いずれ、抗争部分は群像劇になるわけですから
ここで一枚、安全牌を切って逃げ切ろう、という算段ですね。

しかし、ホンにとりかかる前から問題がでてきた。
実際の山上の話は終戦直後が舞台なんですが、制作現場から
「闇市セットを作るのは金がかかりすぎるから勘弁してくれ」
と泣きつかれる。
なにより、肝心要の主役、美能幸三が山上と一面識もないんです。

そこで、時代背景を無理やり昭和三十年にもっていって
服役中の広能と山中をム所知り合いにさせるという、とってつけたような
展開になっちゃうんです。

シナリオでは笠原は逝き遅れた軍国少年、
山中に思いいれを込めて書いたんですが
深作は戦後派としてのし上がろうとする
大友勝利が気に入っていたらしいですね。

笠原と深作は三歳違い、なんですが、終戦の年に十八歳と十五歳
ここは戦前派と戦後派が決定的に分かれる分水嶺みたいな年齢差なんです。

でも結果、観る側としては、この時代感覚の差が
深作演出でうまくドラマ化されているから、おもしろい。

笠原本人も四部作の中では第二部「広島死闘編」が
「一番、好きだった」と語っています。

え〜と、なんの話だったかいの。
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