■ 9,999件の投稿があります。 |
【9969】 |
柴田輪入道 (2017年04月17日 00時09分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
お読みでしょうか。 映画化されたそうなんですが。 感想としては、 「前半は、メッチャ怖くて筋が面白かったのに、後半で一気に冷める」、です。 どういうことかというと、 前半で謎の怪奇現象が立て続けに起きるけど、後半でそれの科学的説明をしようとしているから、です。 こういうのって、「なぜか分からないけど、とにかく起こってしまうから怖い、それが面白い」ですよね。 そこがミソで、「なぜ」の部分はあまり重視されない、読んでいる方は「そこは、そういうもんだ」と思っているから。 しかし、そこを説明しようとすると、グダグダになってしまう。 「リング」シリーズが好例です。 「ヴィデオを見ると呪いがかかる」で済んでいたうちは、本当に怖くて面白かったのですが、 それを「らせん」や「ループ」で「なぜ?」と解明していった時点で、駄作になった。 身もふたもない言い方ですが、だって、そんなの実際には無いから。 無いものを説明しようとするから、無理が出る。 |
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【9968】 |
柴田輪入道 (2017年04月17日 00時05分) |
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これは 【9967】 に対する返信です。 | |||
メルカトルさん、こんばんは。 烏シリーズ第1弾、「烏に単は似合わない」、たぶん初読では予想でメルカトルさんなら、70点以下では? 少なくとも高得点ではない、と思います。 下手したら「騙された」と感じるかも知れませんけど、そこは、ご了承ください。 (私は80点←純粋に展開に驚いたのと、キャラの書き分けが上手かったと思うから。) ですが、シリーズを重ねるうちに、段々と評価も高まってくると思うのです。 なお、「1作目が」という意味です。 誤解のないように申し上げておくと、2作目・3作目がどんどん面白くなる、というのではありません。 でも、シリーズとして続きが気になるのではないでしょうか。 その辺の感覚は、北山猛邦氏の「『〜〜城』殺人事件」シリーズに近いかも。 あそこまでブッ飛んで、意味不明の世界観ではないですが。 |
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【9967】 |
メルカトル (2017年04月15日 22時31分) |
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これは 【9966】 に対する返信です。 | |||
ドウコクさん、こんばんは。 烏シリーズの解説、どうもありがとうございます。 >ま、ざっくり言うと、1作目はミステリ・タッチ(=謎の殺人が起こる、の意味)で、 >2・3作目はサスペンス風のファンタジー、でしょうか。 なるほど、まあ私も本格にこだわっているほどのミステリ通ではありませんので、ファンタジーも十分許容範囲内ではあります。 言葉遣いも歴史ファンタジーの割には現代的のようですので、それ程読みづらさはないのかなといった印象です。ラノベに近い作風のみたいですが、まあそれも良しとしましょう。 >ですが、普通に読みモノとして捉えるなら、超お薦めです。 そうですか、ドウコクさんに薦められては読まないわけにはいきませんね。 取り敢えず近日中に第一巻に挑戦してみますか。 その頃には、このトピも終わっているかもしれませんが、あちらには書きますので。 ではまた ^^ |
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【9966】 |
柴田輪入道 (2017年04月15日 00時09分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
烏シリーズに関しては、 1作目は、まあ普通のミステリ風で、本格でなく「このミステリーがすごい!」で話題になる程度でしょう、の読後感。 (=トリックや真犯人ではなく、展開に驚くから、という意味) なんですが、 その舞台裏を描いた2作目で、評価が1.2倍アップ(当社比)、 で、3作目のラストに至って、このシリーズの骨幹らしきものがようやく明かされ、 「ああ、1作目って、実はこういうことだったのか……」と合点がいき、評価が2倍アップ(あくまで当社比)します。 それと共に、明かされた世界観が今後どうなるのか?と。 烏vs猿、そこに人間。 1作目で作者は、有名そうな賞(調べたら分かるけど、面倒なので名は割愛)を受賞しているのですが、 実は作者が構築した世界の、ほんの一部分を描いてみせただけで受賞できるだけの実力を持つ、 ならば、後々の展開に期待が膨らむ、といったところです。 ま、ざっくり言うと、1作目はミステリ・タッチ(=謎の殺人が起こる、の意味)で、 2・3作目はサスペンス風のファンタジー、でしょうか。 言い換えると、シリーズを重ねるごとに、もはやミステリでなく、もちろん本格モノでもないから、メルカトルさんにお薦めかどうかは、「?」、 ご指摘のように、私の本来の好みとしても「??」 ですが、普通に読みモノとして捉えるなら、超お薦めです。 基調は奈良・平安時代風の時代背景なのに、そんな言葉づかいや考え方はおかしいetc、のアラはあるとしても、 それを補って余りあるほどの魅力が、このシリーズにはあると思っています。 |
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【9965】 |
柴田輪入道 (2017年04月15日 00時25分) |
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これは 【9964】 に対する返信です。 | |||
「その女アレックス」、解説ありがとうございます。 やはり、作者が「”敢えて”警察が負けた」、「でも、本当の悪も負けた」形にした、ということですね。 それならば納得です。 さすがです、お聞きして良かった。 誰も、そこらへんには触れてなかったので。 何気に、そこはメッチャ重要だろう、と思ってましたから。 |
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【9964】 |
メルカトル (2017年04月14日 22時10分) |
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これは 【9963】 に対する返信です。 | |||
ドウコクさん、こんばんは。 >メルカトルさん、いよいよですね。 まあねえ、これだけ永いことやってればいつかはってことなんでしょう。 正直今は何の感慨も湧きませんが、閉じてから何かを感じるのかもしれませんね。 まあとにかく永かったです。それでも何とかここまで持ってこれたのは、結局落とすタイミングがなかっただけなんだと思いますよ。 >「その女アレックス」をお読みだったとは、驚きでした。 なんだか豪く評判になっていましたからね。一体どんなもんなのかなーという、ちょっとした好奇心からでしたねえ。 >あれって、結局は犯人が勝って警察が負けた 勝ち負けで言えば、警察の負けかもしれませんね。 ここからネタバレ入ります。未読の方はご注意ください。 最後のほうで検事でした?かが、「真相より正義」と言っているように、悪事を働いた者はそれ相応の罰を受けなければならない、或いは天網恢恢疎にして漏らさず、ってことが言いたかったのではないでしょうか。 つまり、そこに作者から読者へのメッセージが込められているような気がします。 アレックスは、義兄に復讐するため、他殺に見せかけた自殺をしましたが、警察もその意を汲み取ったと言えるでしょう。 それだけ義兄は罪深い人間だったわけで、冤罪を知った上で逮捕に踏み切ったと思います。 ですからこの結末は勝ち負けで言えば、正義は勝つということだったんじゃないですかね。 すみません、うろ覚えなので正直自信がありません。 >ところで、現在わたしが最も注目しているのが、阿部智里嬢の烏シリーズです。 Amazonで見ましたが、かなり賛否両論ある模様。 まあ、そのほうが面白かったりするものですけどね。 ファンタジーですか、最近そっち方面は読んでいないんですが、いい感じですか? それにしてもドウコクさんのイメージからはちょっと離れているので、へぇーと思いました。 よければまた来てください、待ってます。 ではまた ^^ |
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【9963】 |
柴田輪入道 (2017年04月13日 22時43分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
メルカトルさん、いよいよですね。 ちょっとドキドキしてきました。 「その女アレックス」をお読みだったとは、驚きでした。 翻訳モノでしたので。 この作品、私も高得点を付けたいのですが、ただ一点、ラストが……。 あれって、結局は犯人が勝って警察が負けた、という形に感じたので色々と調べたのですが、 皆さん、そこへの言及は無かったです。 メルカトルさんは、どうお感じでしょう、もし余力があればお教えください。 もちろん、この期に及んで感バリバリなので、スルー可です。 ところで、現在わたしが最も注目しているのが、阿部智里嬢の烏シリーズです。 「烏に単は似合わない」 「烏は主を選ばない」 「黄金の烏」 次作の文庫化がそろそろではないか、と今は楽しみなところ。 |
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【9962】 |
メルカトル (2017年04月13日 22時06分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
『見えない精霊』 林泰広 ワン・アイディアでこれだけの謎を生み出す手腕は認めざるを得ない。 しかし、ストーリー性は全くない上に、人間が全く描けていない。登場人物がまるで記号か何かにかのようで、個性がほぼゼロ。 さらに、文章がやや稚拙なせいもあって読みづらく、情景が全く浮かんでこない。 とまあ、これだけ欠点をあげつらうのだから面白くないのかと言えば、そんなことはなく、あくまでパズラーと捉えれば十分読み物としては面白いのである。 これだけ不可能犯罪を提示して、たった一つのトリックですべての謎を一瞬にして粉砕する破壊力は見事だと思う。 だから、この小説は人間関係だの人情の機微だの、或いは犯罪の背後にある因果律だとかは、すべて無視してひたすらパズルを解く感覚で読み進めるしかない。 たまにはこんなミステリがあってもいいだろう。 ただし、本作は極めて読者を選ぶ作品だということだけは間違いないのではないだろうか。 |
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【9961】 |
メルカトル (2017年04月13日 22時04分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
『摸倣の殺意』 中町信 約40年前に書かれた事実を考慮すれば、確かにこのトリックは驚嘆すべきものかもしれない、いやきっとそうなのだろう。 もし当時に読んだのなら素直に驚けたであろうが、やはり今日ではややありふれたトリックとして認識されてしまっているため、ああ、そうだったのか、くらいにしか感じなかった。 現在、非常に話題になっている上、意外なほど売れ行きが好調なので読んでみる気になったのだが、期待が大きかったのも手伝って、残念ながら思ったほどの出来栄えではなかったように思える。 こうした構造にしては、緊迫感やサスペンス性が不足しているのも減点の対象となってしまいそうである。 辛辣かもしれないが、私に言わせれば、この作品を喜んで読める読者は幸せ者だと思う。 |
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【9960】 |
メルカトル (2017年04月13日 22時02分) |
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これは 【トピック】 に対する返信です。 | |||
『能面殺人事件』 高木彬光 ほぼ全編が手記で構成され、しかも作中に作者自身が自称日本のファイロ・ヴァンスとして探偵役で登場するという、凝った作りになっている。 結局、高木彬光なる自称名探偵は途中で退場し、その代役として記述者自身が探偵を務め、密室殺人を解決に導くのだが・・・ 本作は、前年度に『不連続殺人事件』に日本探偵作家クラブ賞をさらわれた形となった『刺青殺人事件』に対するお詫びとして、ノミネートされ受賞したのではないかとの噂がある曰くつきの作品でもある。 全編に横溢するロマンティシズムが、読む者を独特の世界観へ誘う一風変わった本格ミステリだが、決して本格としての根幹をないがしろにしているわけではなく、そのスピリットは脈々と作品の根底に流れているように思われる。 また当時としては、かなり画期的だったであろうこの構成には、前年悔しい思いをした高木氏の熱い想いを感じることができる。 密室トリックは必然性こそないものの、この謎を解くことによって犯人を断定するという、なかなかスマートな仕上がり。 機械的な密室だが、それほど難解ではないので比較的好感が持てるのも評価は高い。 が、高木氏にはほかに傑作が多数あるので、点数としてはこの程度が妥当ではないかと思う。 |
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