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RE:【黒猫倶楽部】〜ミステリを語...  評価

メルカトル (2017年03月22日 21時55分)

『僕はお父さんを訴えます』  友井羊


タイトルの通り、13歳の少年が民事訴訟を父親相手に起こす物語。訴えの理由は愛犬を殴り殺されたというもの。子供に何ができるのかと、疑問に思っている方も多いだろうが、周りの大人たちの助けを借りて、立派に書類作成から出廷にいたるまでをこなしている。本作はなんとなく頼りないタイトルとは裏腹に、しっかりとした本格法廷ミステリである。 

主人公の光一はごく普通の中学生で、ある日クラスメートの沙紗に愛犬のリクを瀕死の状態で見つけたことを知らされる。急いで駆け付け病院に連れて行くが、犬はやがて死んでしまう。二人は協力してリクを殺した犯人を突き止めようと、探偵の真似事を始め、行き当たったのが光一の実の父親だった・・・という出だしである。 

これだけでは、いかにも単純なストーリーに思えるが、実は序盤からは想像もつかない、作者のたくらみが隠されているのである。 

やや地味な作風ではあるが、実に面白い。はっきり言ってお薦めだ。まあこんなこと書いても、誰も読まないんだろうけど、読んで後悔することはおそらくないだろう。
 
登場人物もとてもよく描き込まれていて、キャラが立っているので、飽きるということがまずない。だから安心して読み進められるのも美点の一つだと思う。前述の二人に加え、光一が裁判を始めるに当たっていろいろ相談に乗ってくれる司法浪人の敦や、離婚裁判中の義理の母真季など、個性的な面々が顔を揃えて、作中で生き生きと躍動している。
【9788】

RE:【黒猫倶楽部】〜ミステリを語...  評価

メルカトル (2017年03月22日 21時53分)

『ピース』  樋口有介


『ピース』洒落たいいタイトルだねえ、まあ誰が考えてもそれ以外ないんだけど。それと装丁(文庫版)も実にいい味出している、読後思わず見返してしまったよ。
 
肝心の中身は、秩父での連続バラバラ殺人事件を追う刑事と、被害者がピアノを弾いていたスナックのマスターやバーテン、そこに通う常連たちの物語が入り乱れての人間模様が中心に描かれており、若干本格ミステリとは言い難い。しかし社会派ではないと思うね。一応、その中に伏線が張られてはいるのだが、それらを頼りに真相にたどり着くのは無理だろう。なにせ、何の前触れもなしに、いきなりある人物が犯人を指摘し、真相を語りだすのだから。その段になって、やっとあの時のあれはそういうことだったのか、などと考えが至るのみで、さすがにここまではたどり着けないと思う。
 
そしてラスト、刑事のセリフが回りくどすぎて、なんだか締まりのない終わり方になってしまっている気がする。もう少し、ズバリと切り込まないと、せっかくの作者の狙いがぼやけてしまって、後味の悪さに繋がっているのではないだろうか。 

しかしまあ、全般的に重苦しい雰囲気ではあるものの、特にホワイダニットについては、なるほどと首肯させられるだけのものはあった。ただ、いくつかの謎が謎のまま回収されていないものがあり、やや気持ち悪さが残ってしまっている点は残念。
【9787】

RE:【黒猫倶楽部】〜ミステリを語...  評価

メルカトル (2017年03月22日 21時51分)

『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』  太田紫織


巷で話題の(ちょっと古いが)櫻子さんシリーズの第一作。 

思った以上に軽めの作品であった。そりゃそうだろう、ライトノベルだから、と言うより元々ケータイ小説だし。
 
で、主人公の櫻子さんは、というと、普段から男物の白いワイシャツにジーンズといういでたちで、ケータイも持っていない。好きなものは一にも二にも骨、である。趣味は小動物や魚の骨格標本を作ること。言葉遣いはまるで男そのもので、語尾に「なの」やら「のよ」などは金輪際付けたりしない。表情豊かとは言えないが、笑顔が天使のように可愛いらしい。それでいて筋金入りのお嬢様と来ているのだから、これはもうラノベ史上最強キャラと言っても過言ではないかもしれない。勿論、その洞察力は群を抜いており、まさに無敵である。
 
京極作品に例えるなら、京極堂と榎木津を足して二で割ったような、強烈な存在感を持っている。 
ただ誠に残念なのは、櫻子さんと記述者の正太郎の二人しか主要キャラが登場しないことである。サブキャラがほとんど出てこない。たまに顔を見せるのは、ばあやと正太郎の母親くらいなのである。二作目以降は今後購読予定なので、そちらで新キャラが登場するかどうか追々明らかになってくると思う。 

本作は連作短編の形式をとっており、第一話は密室殺人?、第二話は浜辺での心中事件、最終話は降霊会の謎を扱っている。本サイトの本格ミステリマニア達にはおそらく物足りないだろうし、見向きもされない作品の可能性が高いので、似非マニアのわたくしめが先陣を切って登録させていただいた次第である。 
でも、結構面白いよ、いや本当に。
【9786】

RE:【黒猫倶楽部】〜ミステリを語...  評価

メルカトル (2017年03月22日 21時50分)

『幻影館へようこそ 推理バトル・ロワイアル』  加古屋圭市


『バトル・ロワイアル』と言っても、中学生が殺し合うわけではない。かの作品よりもずっとまろやかで、緊迫感が薄い。どちらかというと『インシテミル』に近いが、報酬は桁違いに少ないし、危険な香りもしないので、まあ一般読者にも比較的受け入れられやすいのではないだろうか。
 
ごく普通の女子高生、加奈は友人に、自分の代わりに拡張現実(仮想現実)を利用した新作ゲームのモニターに参加してくれないかと頼まれる。主催するのは「夢こーぼー」が大ヒットしている日本でも有数のゲーム会社で、報酬は参加するだけで3万円、1回勝ち抜けるごとに3万円が加算され、最終的に優勝すると19万円が手に入ることになる。
加奈は参加することを決める。参加者は男女9人で、果たして彼女は優勝できるのか・・・。 

途中まで読んで、こりゃ、やっちまったかな?と後悔し始めたが、結局読み終わった時には納得出来る作品に仕上がっていることが認められ、胸をなでおろすのであった。序盤は推理というより思い付きやひらめきで、解決していく感じでちょっとどうかと思ったりもしたが、読み進むにつれ徐々にではあるが引き込まれていく。アッと驚くような展開も胸をすくような快刀乱麻を断つごとき推理もないが、どこかのんびりとした、ほのぼの感がよく伝わってくる。こういったジャンルにありがちな殺伐とした雰囲気がないので、その意味では安心して楽しめるのではないだろうか。
【9785】

RE:【黒猫倶楽部】〜ミステリを語...  評価

メルカトル (2017年03月22日 21時47分)

『5分で読める!ひと駅ストーリー 降車編』  アンソロジー


宝島社からデビューした、ミステリー、ライトノベル、恋愛小説の作家たちが、「ひと駅」をテーマに書き下ろした24篇からなるアンソロジー。『このミス』出身作家が最も多く参加しているが、舞台が限定されていることやショートショートという縛りが厳しいため、ミステリ度は低い。 

全体的には玉石混交であるが、石のほうが多めだろうか。どれもいまひとつオチがヌルいので、強烈に印象深い作品がない。勿論、これは!というのも中には混在しているので油断はできないが。

こうした狭い設定の作品には既視感のあるものが多い気がするが、意外とそういうわけでもなく、各々オリジナリティが見られて、その点では評価されてもいいかもしれない。当然、これだけ並ぶと訳の分からないのや、読者を舐めているのかと思われるものもあるが、全般的にそこそこ面白いのではないだろうか。
 
一つ確かなのは、水田美意子はデビューからほとんど成長していないということ。相変わらず文章が中学生の作文レベルで、さすがにプロとして食べていくには力量が不足していると思わざるを得ない。私自身も相当酷いが、私は素人だからね。 
そして宝島社にも一言いわせてもらうと、なぜ同じようなアンソロジーが、280ページでも360ページでも同じ値段なのよ。普通はページ数によって値段も変わってくるものじゃないのかねえ。それに280ページで税込み700円は高すぎると思うけど。
【9784】

RE:【黒猫倶楽部】〜ミステリを語...  評価

メルカトル (2017年03月22日 21時45分)

『扼殺のロンド』  小島正樹


これはなかなかの力作ではないだろうか。各章ごとに配された謎は何とも言えない非現実感を伴っており、かなり魅力的ではあるのだが、堅実な文章のせいか、あまり派手な印象は受けない。ストーリー展開もスピード感に溢れているとは言い難く、ゆったりめなので、ドキドキするような迫力も感じない。しかしながら、着実に段階を踏む推理には納得せざるを得ない部分も多々ある。
 
フーダニットとハウダニットが謎の中心だが、上手くミスリードを挟みながら展開する謎解きは惹きつけられる。また、その陰に隠れて目立たないが、動機もなるほどと頷けるものがある。その動機から誰が真犯人なのかを推測することも可能だ。 
全体的には小島氏が尊敬する島田荘司氏を彷彿とさせる作風だと思うが、一見平和そうな家庭の裏側にドロドロとした怨念のようなものが渦巻いているというやや複雑な人間関係は、横溝正史を思わせる。
 
やや気になるのは、登場人物にあまり魅力が感じられないことだろうか。探偵の海老原も派手さが足りない気がするし、二人の刑事もあまり人間味を感じない。その辺りをもう少しうまく表現できればさらなる傑作が生まれたに違いない。
【9783】

RE:【黒猫倶楽部】〜ミステリを語...  評価

メルカトル (2017年03月22日 21時43分)

『心霊探偵八雲1/赤い瞳は知っている』  神永学


主人公が死者の霊が見える探偵ということで、オカルト+ミステリ的な感じの作品。最初に刊行された時はあまり評判がよくなく、売れなかったが、タイトルを変えて新たに出したところ、嘘のように売れてしまったという曰くつきのシリーズ第一弾。
 
非常にテンポがよく軽めの文体なので、サクサク読めて、心霊探偵というわりには明るめのタッチで、あまり深刻な作品を望んでいない一般読者に大いに受けている模様である。しかし、肝心の中身が薄いせいか、インパクトに欠けるというか、奥深さを感じさせない辺りは相当なマイナス要素となるだろう。事件そのものもいたってシンプルで、やはりミステリの読み手にとってはいささか物足りないと思われる。もう少し捻りを加えるなり、人間関係を複雑にするなり、工夫が欲しかったところである。 

お手軽なライトノベル的ミステリを所望の方向けの作品と言えるだろう。ただし、昨今の易しい系ミステリと比較すると、見劣りするのは否めない。2以降を読んでいないので偉そうなことは言えないんだけどね。尚、単行本のあとがきにあるように、作者本人がサスペンスと発言しているので、ちょっと違う気もするがジャンルはそちらで投票させていただいた。
【9782】

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メルカトル (2017年03月22日 21時41分)

『叫びと祈り』  梓崎優


異色の5篇の短編からなる連作短編集。中でも『砂漠を走る船の道』は傑作で、他も同レベルなら9点を付けるのに吝かではなかっただろうし、当然本屋大賞も受賞していたに違いない。 

だがしかし、どの作品も異国の空気感を存分に味わうことができ、その意味では一読の価値はあると思う。そこはかとなく漂う文学の香りを好ましく思いながらも、ミステリ色がやや薄いことに物足りなさを覚えてしまうのは、一ミステリファンとして致し方のないところか。 

他の方も指摘されているように、最終話は取ってつけたようなわざとらしさが感じられて、どうにもスッキリしない。別に連作だからと言って、最後でうまくまとめようとしなくてもよかったのにと思ってしまう。
 
繰り返すが、第一話のような名作を書き上げるだけの手腕の持ち主であるならば、もっと時間を掛けても他の作品に力を注いでほしかった。そうすれば、正真正銘、十年に一度の稀有な短編集が生まれたのではないかと思うと、歯がゆさを禁じ得ない。それでも第一話の『砂漠を走る船の道』は素晴らしく、これだけでも読む価値はあるだろう。
【9781】

RE:【黒猫倶楽部】〜ミステリを語...  評価

メルカトル (2017年03月22日 21時39分)

『人形はこたつで推理する』  安孫子武丸


我孫子氏初、ユーモアミステリの連作短編集。本作はトリックうんぬんよりも、そのシチュエーションや妙な三角関係、いやむしろ四角関係か?を楽しめばいいのであって、ミステリとしての評価は若干低くならざるを得ないのが正直なところ。ところどころにアラが目立つのと、小説として地味な点が弱みだろうか。
 
主人公は実は腹話術師の朝永でも人形の毬夫でもなく、おむつこと妹尾睦月なのではないかと、私はひそかに思っている。睦月の朝永を思う気持ちがいじらしく、時には優しく時には叱咤激励しながら、なんとか朝永を盛り立てようとする姿は、まさに男性読者のハートを鷲掴みの感がある。
 
それに対して肝心の朝永はいささか頼りなく、男としての魅力に欠けているように私には思える。母性本能をくすぐるタイプなのかもしれないが、ややイラッとするシーンが多いように感じる。
 
よって、私が最も好きなのは最終話である。ミステリ的には全然大した出来ではないけれど、睦月の一生懸命な姿に思わず感動してしまった。つい心の中で「ガンバレ」と応援したくなってしまう。まんまと作者の思惑に嵌ってしまうこと請け合いである。 

余談だが、あとがきに「深津絵里は可愛い」との記述があるが、書かれたのが24年前なのを鑑みると驚きである。子役だったのかもしれないが、深津絵里っていつから芸能界にいたんだろう、そして彼女は現在何歳なのであろうか。
【9780】

RE:【黒猫倶楽部】〜ミステリを語...  評価

メルカトル (2017年03月21日 21時58分)

『人形は眠れない』  安孫子武丸


これは最早恋愛小説じゃないかな。毬夫の誕生秘話なども盛り込まれていて、本シリーズのファンにはうれしい内容なのかもしれないが、ミステリとしては褒められたものではないと感じる。あとがきにもあるように、短編集の要素を取り入れた長編とのことで、全体の流れがスムースではなく、各エピソードの連結部がしっくりきていない気がする。
 
本作は完全に主人公が睦月になっており、朝永の影がかなり薄い。なんだか読んでいて、朝永のどこに惚れたんだろうという素朴な疑問を感じる。それくらい魅力的な面が描かれていないのである。 
小説としてはまあまあだと思うけれど、ミステリ的要素が薄いのでその意味ではちと辛いかもしれない。 

一番のサプライズはライバル関口の母親の正体であった。
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