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返信元の記事
【70】

 許してください。。。

Piro (2013年03月27日 11時56分)



    滝沢さん追悼 アンコールアワー 


    【記憶の片隅   〜アニキ編〜】

■ 70件の投稿があります。
7  6  5  4  3  2  1 
【70】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月31日 13時42分)

      【記憶の片隅に】  〜アニキ編〜


          Special Thanks


         いただきだ〜
             火薬田ドン 
          赤加速
            カンパチ
       賭博破戒録アカギ
             はぐれべス 
         reochan09
             ルークS
         いえのもの
              パチ屋の狼
        ☆もうイケイケ☆
             act★
         タミネタ
            スロッタマン
          ゆっき☆



      
          監督・原作・編集
            Piro
  

             製作
         −スタジオ ピロリー
【68】

RE:  許してください。。。  評価

タミネタ (2013年03月31日 11時15分)

Piroさん♪ おはよ〜^^


滝さんのご冥福をお祈りして。。。



>6年後


前回は8年後だったんだけど、2年はどうした???



・・・ってどうでもいいこと。。。無粋でした。<(_ _)>



次は「日常の事件簿」のリメイクですか?
【67】

RE:  許してください。。。  評価

ゆっき☆ (2013年03月30日 21時36分)

Piroさん こんばんわ^^


田山プロのパチプロ日記や真剣師 小池重明を思い出しました。


それにしても、文才がおありですね。
滝さんの、身体的特徴はわからなくても人となりはスゴイわかりました。

滝さんとの出会いがそれだけ素晴らしいものだったんでしょうね。

ありがとうございました。
【66】

RE:  許してください。。。  評価

reochan (2013年03月30日 20時59分)

いただきだ~さんと全く同じ気持ちです。

短い桜の花が、さ~と散っていったみたい。

でも、私の中に確かに、この物語が、強烈なインパクトを持って、生きつづけると思います。

願いが叶うなら、いつの日か、次作品に出会えることを夢に見て。

ありがとうございました。
【65】

RE:  許してください。。。  評価

いただきだ〜 (2013年03月30日 19時31分)

そうでしたか・・・

許してください。。。ここに繋がった

動画と違い 文字の世界特有の自分だけの想像を楽しめました

ありがとう!!!


【64】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月30日 19時13分)

  後日、このトピは落とします。

    ご清聴?有難う御座いました。。。
【63】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月31日 09時44分)

       〔あとがき〕




今回は俺の処女作「アニキ編」を少し編集してみました。
 最後までお付き合い頂いて有難う御座います。

どーだったでしょう??
 「これで終わりかよ!」と、思って頂けたら嬉しいですね。。

実は、滝さんのファッションについては最初に少し触れましたが、 身体的特徴は一切書きませんでした。

 その方が面白いかと思って。。  うん。面白いのは私だけかも知れないけど。。。
だって
 本物を知っているのは私だけなんですから。そのくらいはね。。


 そんな滝沢さん(仮名)が 先日、58歳で他界しました。 

実は一年前に共通の友人からの電話で「癌で、もう長くないらしい」と聞いていましたが。

  私はお見舞いに行きませんでした。どんな顔をすれば良いか分からなかったからです。

   ただ。 滝沢さんの最後の顔は見ておきたくて通夜に夜遅くに行きました。

 そしてそんな私を出迎えてくれた 滝沢さんの奥さんが

    「時々、あなたの話をしていたわ」と言ってくれました。 

  私は「そうですか。 すいませんでした。」と頭を下げましたが、

      自分が何に対して謝っているのかは よく分かりませんでした。


今回、【滝沢さん外伝】をアップした時に、

 (自分の親が目の前で他人から怒鳴られる姿を子供に見せるべきではない)とも言えるな。。と思いましたし。

  私が人の親に成った今、そんな考え方に至ったのも
   滝さんの存在が在ってのモノだとも思えました。

   もしかすると 私は滝さんに謝罪ではなくて、お礼を言いたいのかも知れません。。

 今回は話の流れ上、滝さんとの付き合いを8ヶ月程度に設定しましたが
  実際の付き合いは3年以上あったからです。。 

   それでも1回もアニキとは呼べませんでした。
      様々な事が起こり過ぎたのです。


でもね。。今こうして当時を思い出してみても
     私も滝さんの事は殆ど知らないんですよ。  他に知っている事と言えば。。


滝さんは自動車免許を持っていなかった事と。

あのヘアースタイルがパーマではなく、天然のクセッ毛だった事。。

   
     ……そのくらいですねぇ。。





   「あとがき」   終わり
【62】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月31日 09時52分)

   最終話   〔無常〕



あの日以来、
 
滝さんから連絡が来る事はなく、

 俺も 滝さんと出会ったあの町に足を運ぶ事はありませんでした。。




    

       −  6年後  −

         相模大野駅



クリスマスのイルミネーションで飾られた夜の町を 私は彼女とデートしていた。

 買い物をして、食事をして、ゲーセンでUFOキャッチャーとダーツをして。。

    普通の生活の日々を過ごしていました。


ケータイの時刻が明日を告げる前に
  「そろそろ帰ろうか…」と彼女に告げ、パーキングに向かったのですが

  そんな私達を引き止めるかの様に

   寒空の下で踏みつけられたタバコの吸殻を拾い、
 その吸殻をビニール袋に入れながら歩くホームレスが現れました。

  (いい歳して…可哀相にな…)と、そのホームレスを哀れんだ目で見つめていると、

 振り返ったそのホームレスの立ち姿に
   私の時間だけが一瞬にして奪われたのです。

そして、
   止まった時の中で私は声にならない叫び声を上げていました。


  
     「………どーしたの?」

  そんな彼女の言葉で、時間に引き戻された私は

   無言のまま彼女の手を強く握り返し、何かから逃げる様に
    
      急いでその場から立ち去りました。


   目を背ける為に
           うつむきながら。。。


    
       足早に…
              足早に……。








     【記憶の片隅に】 〜アニキ編〜

         − END −
【61】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月31日 09時04分)

    第17話   〔小田急線〕




滝さんの「出て行け」という言葉が 俺には「二度と顔見せるな」と聞こえました。
 男同士の信頼関係の崩壊が込められていた言葉だからです。


しかし、俺は引き下がらずに滝さんに食いつきました。
 すでに許して貰おうなどとは思ってはいません。
  それは【卑怯者で終わりたくない】という小さなプライドでした。

 「滝さん! 聞いて下さい!俺は外に・・・」


すると。滝さんはさっきとは一変した落ち着いた声で

 真っ直ぐに俺を見て
 
   「俺は出てけっつったんだ。」と言いました。


 その顔は怒っている様にも、泣いている様にも見えました。


   …………


もうナニも始まらない事を悟り、言葉を失った俺は無言で自分のカバンを持ち

  最後に「有難うございました」とだけ滝さんの背中に伝えて あの部屋を後にしました。。



そしてそのまま何事も無かった様に駅に向かい、
  無表情で電車に乗り込んで席に座った俺は

  (元々、あそこは俺の居るべき場所じゃない。 これで救われたんだ。)と

    今夜の自分を納得させていました。

そして
   結局、一度も滝さんを「アニキ」と呼べなかった事に気付くと
       
       生まれて初めて電車の中で泣きました。


 (滝さん…… 俺、逃げたんじゃないよ…信じてくれよ……

     俺…もう少し、アニキと一緒に居たかったよ……)


     電車に揺られながら、声を殺して泣きました。




     「無常」へ     つづく
【60】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月30日 17時01分)

第16話   〔出て行け!〕



外にイチゲンの仲間らしき人影が無い事を確認した俺は すぐに階段を駆け上り部屋に向かった。

 入り口のドアを開けると丁度、イチゲンの男が部屋から出てきて
   俺に「邪魔したな」とだけ言って去って行きました。。

 俺が部屋を出てから2〜3分しか経っていない事から
 (ああ…大事にはならずに済んだんだ…良かった…)と思いながら部屋に入ったのですが、

中に居た5人は黙ったまま。。 そのシラケムードが漂う部屋の奥には
 自分の興奮を抑えて落ち着きを取り戻そうとしている滝さんの姿がありました。。

その初めて見る滝さんの狼狽した姿に
 事の重大さを再認識した俺は すぐに言い訳を始めました。
 「すいませんでした!俺は必死に止めたんですが、あの男が強引に入って来て…」

すると、滝さんは予想外の言葉で俺を怒鳴ったのです。
 
  「ナンで客人を置いて逃げた!!」
 

   ( …逃げた? 俺が?) 一瞬、何を言われているのか分からなかったが、

俺が臆病風に吹かれ、自分だけ助かろうと一人で外に逃げ出し、イチゲンが帰ったのを確認してから部屋に戻って来た。 と、

 滝さんがそう勘違いしている事に気付いた俺は まずその誤解を解こうと
  「いえ、違いますよ。俺が外に出たのは…」と言いかけた時、

滝さんは俺に
     「出て行け!」と怒鳴ったのです。


    「帰れ!」ではなく、「出て行け!」です。

その滝さんの顔は怒っている様にも
  泣いている様にも見えた事を今でもハッキリ覚えています。



 「帰れ!」ではなく、「出て行け!」

   その言葉の意味の違いは あの時の俺でも理解していました。




   第17話 「小田急線」へ   つづく
【59】

RE:  許してください。。。  評価

SRO魂 (2013年03月30日 10時04分)

ぬおぉ〜!!!


 続きプリーズ!!



 ペロペロさnごぶサンデー!!

 新トピおめっとです。。。




 さて・・・


  ロム専に戻ります。。。(ってwロムすら出来てないですぅ(涙))






 えっ??








 打ってるかですって???







 1週間ほど打って無いですぅ〜!!



 新鬼無茶再臨で600乗せて20K負けたことには触れないでぇ〜
【58】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月31日 08時56分)

    第15話   〔行動〕



俺の力量では、その男を止める事は出来なかった。。
  後はこの[一見の男]が[ササキさん]である事を祈るだけでしたが

残念ながら
     俺の嫌な予感が的中してしまうのです。。


 
[イチゲンの男]の迫力に負け、部屋に入れてしまった俺は

このイチゲンが滝さん達の知り合いで、
 部屋の中の客人達と「おお、久しぶりだな!」などの親しい会話が聞こえて来る事を、、、

  ただ黙って祈るだけでした。

しかし、部屋に居た常連の客人達は

     突然部屋の中に入って来たイチゲンを見ると笑顔が消え、

 「ナンだ。テメーは! ドコの者だぁ!」と言い

そしてイチゲンは「ココ(雀荘)開いてるのは誰なんだ?」と言ったのです。。


 そう。
このイチゲンの男は[ササキさん]でも[客人の知り合い]でも無く。。
   殴ってでも部屋に入れてはイケナイ男だったのです。


客人達とイチゲンの睨み合いが始まる中、
 俺は自分がどう行動したらいいのかが全く分からず、ただオロオロしていると

 ソコに滝さんが帰って来てくれたのです!
  (助かった!)

俺が「すいません滝さん!この男が勝手に…」と言いかけただけで
  滝さんはすぐに場の状況を把握した様で、
イチゲンの男に向かってゆっくりとこう言いました。

  「アナタがドチラ様なのか知りませんし、別に知りたくも無いので速やかにお引き取り下さい」と。。

 流石は滝さん! 堂々としたものです。
しかし、
その滝さんに対してもイチゲンは全く動じる様子が無く
「誰がココ開いてンのか?って聞いてんだよ。 テメーか!?」と返して、
  静かだったこの部屋で 怒鳴り声が飛び交いました。

  (こんな男を俺なんかが止められるハズが無かった…)そう思うと同時に
    6対1なのに、このイチゲンのあまりにも落ち着いた態度に

  (外に仲間が居るんじゃないか?)という不安が頭を過ぎった俺は

(この場に俺が居てもナンの役にも立た無いから 外にイチゲンの仲間が居ないか確かめてこよう)と
    すぐに部屋を出て階段やビルの外を調べ、
    怪しい人影が無い事を確認してからすぐに部屋へ戻りました。

それが
   あの時の俺に出来る 唯一の行動だと思っていたのです。。



     第16話 〔出て行け!〕へ
【57】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月31日 09時13分)

      第14話   〔イチゲンの男〕




雀荘でバイトを始めて3ヶ月。。
  滝さんと知り合ってからは約8ヶ月の月日が流れ

この頃になると俺も客人と冗談を交わせる様になってきて
 滝さんは俺に店を任せて外出する事も増えていました。
  [信用]が生まれてきた証拠だったのでしょう。


もうじき滝さんの誕生日です。
俺は(ナニを送ろうか…
   小さな誕生日ケーキに『誕生日おめでとう! アニキ!』って書いたらど〜だろう…
   滝さん怒るかなぁ? …それとも意外とテレるかも…)

     などと、密かに考えていたある日の夜。。

滝さんが
   「ちょっと出掛けるけど一時間くらいで戻るから。
     俺が戻る前に[ササキ]という人が来たら中で待っててもらってくれ」
      と言って外出して行きました。。

「分かりました」と答えた俺の仕事は、雑用とテラ銭の集金。
 客人は顔馴染み常連の4人だけ。。

  ナンの問題も無く今日が終わるハズでした。。。


 23時半頃。。。

玄関の開く気配に(滝さんが戻ってきたのか?)と出てみると
 ソコには30代後半ぐらいの見覚えの無い男が。。

小柄ながらも
  パンチ力のある風格の[一見の男]が立っていました。

俺は(あっ、この人が[ササキさん]だな?)と思い、
一応確認の為に
  「失礼ですが、ドチラ様でしょうか?」と聞きました。

すると、その[一見の男]は返事もせずに
 お前なんか眼中に無い。という態度で勝手にズカズカと入ってきたのです。

  (オイオイ、、お前ダレなんだよ!勝手に入るな! ボケ!)

「ちょ、ちょっと困りますよぉぉぉぉ 勝手に入らないで下さいぃぃぃぃ」

 
   (一生のお願いだから止まってくれぃぃ!)



予想に反して無言でイキナリ入ってきたこの男が
 滝さんの知り合いの[ササキさん]なら問題は無いのですが、

  もし、ドコの誰とも分からない赤の他人だとしたら……

この素性の分からない[一見の男]を
  絶対に 客人の居る部屋に入れてはいけないのです。

嫌な予感が体を走った俺は
 (奮えるぞハート!燃え尽きるほどヒート!!)と、臆病な自分を奮い立たせ

 「勝手に入られては困るんですよ!」と強く言いながら、[一見の男]の腕を掴みました。

  (触るのはマズイ…) それは解っていた。

   …しかしもう… それしか俺には思い付かなかった。。

すると
   今度は予想通りの答えが返ってきましたよ。

  「テメー! なに触ってんだ!コラッ!!」ってね。。

そして俺の手を振り払いのけると、
  客人の居る部屋に入って行ってしまったのです。



    第15話へ つづく
【56】

RE:  許してください。。。  評価

いただきだ〜 (2013年03月29日 23時36分)

おおーっ

よーーーーく見かける顔ぶれが


   ミツバチのように・・・w

んで・・・誰か












    13話を探しちくりぃーよー




事件予告・・・・・的なテク


  旨いよねー・・・


とてもとても・・・引き込まれ 吸い込まれ 吐き出されそう


って 掃除機かーw


。。。。許してください。。。
【53】

RE:  許してください。。。  評価

reochan (2013年03月29日 23時33分)

あっ、おやすみなさい。(-.-)Zzz・・・・
【51】

RE:  許してください。。。  評価

reochan (2013年03月29日 23時32分)


この部屋の扉を開けてしまったことが…

すべてのレクイエムの始まり。

教えてください。

前作の、部屋の扉は、どこにあるのでしょうか。
【50】

RE:  許してください。。。  評価

Piro/ (2013年03月31日 00時33分)

あっ。  【45】は


  13話なのに14話って間違ってしまいました。。


  ルークさん。 折角のレスを申し訳ないんですが解除しといて頂けますか。。 明日直しますんで。

     許してください。。  そしておやすみなさい。



  ザピロパスって誰やねん。  

     あぁ!サッカーであったよね。 ドーバでザピロが魅せた幻のパス。  無い無い。。
【49】

RE:  許してください。。。  評価

タミネタ (2013年03月29日 22時26分)

Piroさん♪ お部屋のみなさん♪ こんばんわ^^




久し振りに連載が始まりましたねぇ^^


前の作品のディレクターズカット版ですか???



続きを期待してますよ(^^)/
【48】

RE:  許してください。。。  評価

act★ (2013年03月29日 22時20分)

Piroさん はじめまして^ ^

ロム専で行こうかともオモタのですが一度だけご挨拶しておきたくて…

ある人からオモローなトピがあるって聞いて早速ロムりますたw

メッチャ引き込まれますね^ ^

実話との事で余計にね!

是非ENDまで読みたいです。

とりあえずここのトピファンが複数いるって事で^ ^

無理せず続けてくだチャイナ♪

ではでは〜( ´ ▽ ` )ノ

PS
あ。イケさん毎度w
【45】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月30日 19時17分)

    第13話    〔その先〕



そして手品が好きだった俺は、自動ジャン卓に疑惑を持っていました。。。

 ジャン卓と牌に磁石が仕掛けられていて
  ある程度の[積み込み]が出来るのではないのか…と。

その意図的に積み込まれた牌を
  たまたま俺が何回も引いていただけだろ…と。

   この時は本気でそう考えていました。


でも。。。

もし、自動ジャン卓でイカサマをしていたとしても、俺はそれを
    たまたま連続で何回も引き続けていた事になります。。

そう考えると
      ソレも一つの才能だったんじゃないかな…とも

         思うんです。



…あの時、
    もし、俺がそれに気付いていたら…

  根拠の無い自信で走れる人間だったら……

  今とは100%違う人生を歩んでいたでしょう。


    それは一体どんな生活だろう…


いつも数百万を持ち歩き、ゴツイ高級車を乗り回していたのか。。。

      それとも その逆か。。。


少なくとも
   今の妻には出会っていなかったんだろうし…  勿論、息子にも。。。


   …それでも俺は 今とは違う幸せを見つけていたのかなぁ。。。と。



     そんな無意味な事を  今でも時々
     

          考えたりしています。。。




 
       「アニキ編     終わり」







    ウソ。ウソ。


      後、もう少しだけお付き合い下さい。。


   第14話  「イチゲンの男」へ    つづく
【44】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月31日 09時27分)

    第12話   〔ビギナーズラック〕



  (……しまったぁ!!! 調子コイたぁっ!!)


 国士が流れた後に客人へ送った俺の愛想笑いが
部屋に充満するブラックホール級の重力に吸い込まれていく事で我に返ったのだが。 時すでに遅し。。

スジを読めない俺は相手にワザと振り込む事も出来ず…
  客人Aが戻って来る事だけをただヒタスラに祈りながら どうする事も出来ずにいた。。


 するとそこへ「調子はどーだ?」と滝さんが現れたと同時に 客人Aも戻って来てくれたのです。。
 
 俺は(助かった! これでこの理不尽な重力から離脱出来るぞ!!)と、風の様に素早く席を立ったのだが。
 
 
  それまでのゲームの経緯を聞いた滝さんと客人Aは 俺のビギナーズラックを大変に面白がり、


 「もう少し打ってみろ」と俺に言ったのです。

     この時が 滝さんを殴りたいと思った2度目でした。



 俺はその申し出を無下に断るワケにもいかず。。
  仕方なく打ち続けた結果も圧勝につぐ圧勝を重ね、、

 「コレは単なる偶然ではなく。コイツには雀力があるのかもしれない」と

   他の客を含めた彼等5人で30分ほど真剣に話し合っていた事を覚えています。

黙っていたメンツの客人も
 (素人に負かされて怒って黙っていた)のでは無く、
 
    俺の[雀力]に恐怖すら感じて引いていた。との事でした。。。


 そして皆は 当然俺に麻雀を覚える様に勧めてきましたが
   俺は丁重にそれを断りました。

ナゼなら
   [知らないから勝てた]という事を、俺は理解していたからです。

 それは俺のレベルがあまりにも低過ぎた為に起きた現象なので
   彼等の様な高等者には逆に理解し切れなかったのでしょう。。


 …しかし。  今、振り返ってみると

  [ソレこそが俺の雀力]だったのではないか。。。とも思うのです。





  [ゲーム]の勝敗は2種類の要因に別れます。

    [経験で勝つ]と、[運で勝つ]です。

 どの道でも常にトップに立つ人間は
  その両方を兼ね備えていると俺は思っています。

将棋やスポーツ等は基本的に経験者が勝ち、素人が負けるでしょう。

 〔ヨミやコツ〕が勝敗に大きく係わるゲームだからです。

なので〔運〕の作用が大きい[麻雀]は意外な事に
  必ずしも[上手い人が勝つゲームではない]のです。

 正当に戦った場合。 極論で言うと自分に有利な牌しか引かない[引きがイイ人]が勝つゲームと言だからです。

故に
  カード同様。手品の様な[イカサマ]が進化を続けたのではないかと思います。。。

今回、俺が大勝を収めた理由を自分で解析すると・・・


1、 『たまたま運が良かった』
  配牌の時点で手がほぼ出来ていた。一回も振込みしなかった。 

2、 『セオリーを知らない』
  スジを考えない俺は
  「ナンでそれを捨てて、それで待つんだよ!」というヒネクレタ高等技術を自然と行っていた。

3、 『詳しいルールを知らない』
  有り無し等のルールを把握していないので、自分が知っている「役」を貪欲に追いかけた。

4、 『代打ちだったから』
   開き直って打ち込みを恐れずに手を進めた。
    


 以上の事から

  ビギナーズラックとは単に〔初心者のマグレ勝ち〕を指すのではなくて
   〔初心者が持つ能力〕と言えるのかも知れませんし。 違うのかも知れません。



    13話へ
【43】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月31日 09時33分)

 第11話    〔引き〕
 

「あっ!ちょっと待って下さい。。。なんだかイイ手なんですよコレ!」

 非合法地帯の無秩序と化した俺に怖いモノなど無かった。
  ハッキリと口に出して場の流れを止めたりしてました。。 

そんな俺に客人の一人は
 「勘弁しろよ! お前マジで素人かよ!」という不快感を力強く押し付けてきましたが
他の二人が
「まぁ、時間潰しだから。。ゆっくりやろうや。」と、優しく笑ってくれたので助かりました。

後で、その優しさがアダになろうとは
    この時、誰一人思ってもいなかったのでしょう。  ウへへ。。


実は、もうどーでもいいや!と開き直った俺は

    ハッタリのつもりで「イイ手なんですよ」と、咄嗟に言っていたのですが

     よくよく自分の手牌を見てみると

(アレ? 後1つでテンパイなんじゃん…?
     イーシャンテンって奴ですか? 違いますか? 知りませんが。
     
     しかもピンフ、タンヤオ、ドラ1かな?、、マジでそれなりの手じゃん。
     しかも2面待ちで、まだ3順目。。  これは和了っちゃうでしょ。俺。。)

なんて思っていたら。ホントにテンパイして、リーチかけて、一発でツモっちゃいました。


  (フザけんな俺!! マジでツモッっちゃったよ! どーすんのコレ???
 
    迷惑かけといて
     いきなり和了っちゃうのって空気読めて無さ過ぎでしょう。

       …これはスルーしとくべきだろうな。。。


        ……イヤイヤ、待てよ…  俺がそんな事したら
 
       それはソレで客人に対して失礼な事なんじゃないか…
 
   どーせ俺なんて余興程度の存在なんだから、これはコレでウケるんじゃん? 
 それに、
     後で俺が誰かに振り込んでしまった時の保険にもなるしな……)

      (この間、約0,3秒)


0,3秒間、散々悩んだ俺は大きな声で「ツモッ!」と言い放ちました。


そしてソレは

  客人の震撼と天才の覚醒が始まる産声だったのです。


  そう、ソレは
    後の裏ギャンブル社会に君臨する男の誕生だった!

というのはウソですが。

   初っ端のゲームを親のハネ満だか役満だかで 一発ツモ和了り、

 波に乗ってしまった俺は その後も麻雀神の寵愛を受けた悪魔の如きヒキを見せた。

大三元をツモッたり
 冗談でカンしていたら三カンツドラ8なんぞを和了ったりして

 その勢いは国士のテンパイ流れまで続き、

 ものの数十分で、120万以上のオゼゼを3人の客人から引っ張っていたのです。。


  この場は[客人の代打ち]なので
 いくら勝とうが負けようがその金額は俺に関係ありません。

  客人Aが戻るまでの間、波風を立てないように振舞う。 それが

   本来の俺の立場である事は百も承知していたのですが

   まだ幼い、純粋過ぎる俺のギャンブル魂には

次々と目前に押し寄せる勝利を[ワザと流す器量]など、持ち合わせてはいなかったのでした。

それと同時に(この猛者達を相手にしてブッチギリで勝っている!)という
   今後起こりえないであろう快感に酔いしれていたのです。。
    つまり[調子コイちゃった]ワケです。

だから。
  「スゲーな。お前!」「ワリィ。見くびってたよ」と、笑っていた客人達が

   いつしか無口になっていた事に気付くまでには、一時間以上の時間が必要でした。。



    第12話につづく
【42】

RE:  許してください。。。  評価

reochan09 (2013年03月29日 12時54分)

こんにちは

もう… ROM専やめ!

だって、レスしないで って書いたのに。無視やし。

アカギさん、 小3って。。orz

スーファミか、なんか知らない。
私、お姉ちゃんと一緒にしてた。

一人では怖かったんやもん。

なんか、カセットに縦にはめ込むやつ。

  思い出すわ〜 もう、ドキドキした〜。怖くて。
【41】

RE:  許してください。。。  評価

☆もうイケイケ☆ (2013年03月29日 11時32分)

許さん!!!


過去を引っ張り出してきて、新刊の如く振る舞うその所業!


断じて許さん!!!


だから、「  許して下さい。。。」か。


いや、許さん!!!


許して欲しけりゃ、その前のも新刊としてアップされるべし!


こうして読んでると結構忘れてるモンなのよ〜。。。








そうですか〜・・・滝沢さん・・・お亡くなりになっていたんですか・・・

もう随分昔の話しなのに、まだ繋がりがあったのですね。

その事がビックリかも!?@@
【38】

RE:  許してください。。。  評価

reochan09 (2013年03月29日 07時42分)

皆様、おはようございます。

ROM専に決めてたんです…が

パチ屋の狼さま 初めまして

【33】をもう一度ご覧になってください。

Piroさま でしゃばってすみません。
失礼しました。
(レスはつけないでね。)
えっ? 私、間違ってます?
【37】

騙されたw  評価

パチ屋の狼 (2013年03月29日 01時05分)

こんばんは。

そうか、フィクションだったのか、騙されたw(とか言ってみる)

まあ、でも西原理恵子さんの漫画なんか読んでると、こういう様な話って実際に存在するんですよね(たぶん)。

どこだか解らない薄暗い雀荘で、明らかにカタギじゃない様な連中がうろついてて、場にはった金額は普通では考えられないレートという、到底常識では考えられない麻雀を打つ人々が居る。

それはさておき、「弟切草」は、サウンドノベルという新しいジャンルを作り出したゲームですね。

ちなみに、クリアしていくと、そのうちしおりがピンクになる、通称ピンクしおりモードがプレイ出来る様になるのですが、その名の通りエロい展開になります。
これはシリーズの伝統になっていて、続編の「夜光虫」などでも、このピンクしおりモードがあります。

なお、このサウンドノベルから、グラフィックさえも廃止してしまい、完全に音のみ(画面は真っ暗)でプレイするゲームが、セガサターンの「風のリグレット」です。
【36】

RE:  許してください。。。  評価

いえのもの (2013年03月28日 20時44分)

>フフフ・・・ 声も出ないようだな。

>         俺のツッコミのアサヒスーパードライビールの様なキレ味に。。


  


>>昔、「オトギリソウ」っていうゲームあったんですけど
>いえのものさんとか詳しそうなヤツ。  アカギさんは…知らんかも。。w


「オトギリソウ」って、基本こんなヤツですね。



       葉 葉 葉
       \|/
        ¥               
        
        掘  < おらオトギリソウ♪ \から上は食べれるよ♪
       =棘枝
        枝棘=
        




※・・・間違い無くスベったのは分かる。



※【弟切草】主人公の行動を2択か3択から選び、
 それにつれて進行して行くタイプのゲーム草分け的存在。
 ヘッドフォン着用プレイした方が臨場感味わえる系の始まり。だったよーな。多分。知らないけど。


※外伝感動しました。第11話はきっとアレですか!「9年後…。この年、Piroゆきは29才になっていた…」

 うわーたのしみー
【32】

RE:  許してください。。。  評価

いただきだ〜 (2013年03月28日 12時05分)


ちゃすっ

やっぱ寝坊したぜ   −−;

>>朝、寝坊しても理由は言えんぞぃ

 >中学生かっ。

中学生の充電力があればなー

ノパソの電残 45%

使ったワテの気合残  5%



残りの95%



     盲牌居眠りモードしながらツモしかねぇーべ





皆さん 股寝ー



【28】

RE:  許してください。。。  評価

いただきだ〜 (2013年03月28日 01時14分)


ちくしょーーーーーっ!!!

ワテが読み終わる前に・・・・寝たのかいっ!!!

続きが気になって   目がさえこんっ

朝、寝坊しても理由は言えんぞぃ






言い訳 考えてから 寝るべ @@;


ミナドノ オヤスミ ナセー

てか 寝てるよなwww

ザPiパroスさん またにぃー^^



【27】

RE:  許してください。。。  評価

はぐれベス (2013年03月28日 00時33分)

今なら言える!

Piroさん、新トピおめでとうございます。

この色男めっ!


それにしても凄まじいなぁ・・・

すっげー入っちゃいましたよ^^

人に惚れる時の心境描写がリアル!!

続きが楽しみです。





          ― 最初読んだ時に頭を過ぎった言葉 ―




         『Piro・・・、この男は天に愛されておる!!』









かつて勢い余って『Poro』と間違えたことすら忘れられ

            寂しい思いをしている男より
【26】

RE:  許してください。。。  評価

Piro/ (2013年03月28日 00時01分)

寝ます。。
【23】

RE:  許してください。。。  評価

Piro/ (2013年03月27日 23時49分)

では。 おやすみなさい。。
【20】

RE:  許してください。。。  評価

カンパチ (2013年03月27日 23時29分)

今日、次に、何の本を読もうかと、本屋を徘徊し、ドストエフスキー『罪と罰』を買った。

本気で読むかどうかはまだ決めてない。

とりあえず、買った。

ムラヴィンスキー指揮・レニングラード交響楽団
『ショスタコーヴィッチ交響曲第10番』
を聞いて、はらわたが、ひっちぎれそうになってから、

ロシアには近づけずにいた。

しかし、いずれ、露文には挑まねば、と何となく思っていた。

結末を知ってる人、どうか、教えないで。


で、滝沢さんて人、死んじゃったの?。
【19】

  赦してください。。。  評価

赤加速 (2013年03月27日 23時00分)

    第11話   〔祝辞〕



その日、男は迷っていた・・・
 新しいトピ名はナニにするか・・・
  イヤ、そもそもHNはどっちでイクのか・・・


旧HNである「Piro」でイクか・・それともザパっさんのままか・・・
 てゆーか「Pero」っていう過去の間違えに乗っかる方法もあるな
  更にいえば「Piri」って勝手に辛口にしやがったヤツも居たなぁ


葛藤?の末、彼が下した判断は、果たして正しかったのだろうか・・・?
    答えは風に吹かれている・・・


そんな中・・・密かに赤加速が思ってること、それは・・・
 この、劇中の「滝沢さん」って・・・ひょっとしてあの伝説のスクールウォーズの・・・!!?
   「いいか!  これから俺は・・・お前達を殴るッ!」。。のあの人なんじゃね???

 (んなワケねぇーだろ!!  アホか!お前! アホだ!)


白い目で俺を見つめるPiro氏・・・
 助けを求めるように高速の瞬きを繰り返す俺・・・
  重なり合う静寂・・・
   息苦しい雰囲気・・・

 あわわわ(お、怒ってる・・・  怒ってるよきっと  被せるネタを間違えたよぉおお・・・

   (この間、約0,3秒)



とっておきの一発ギャグですら、もはやこの場の雰囲気を前には無効力であろう
 小さく体を震わせながら・・・凍えるウサギのように・・・
  けれども懸命に・・・赤加速は残り少ない勇気を振り絞って想いを伝えた・・・











         Piroさん・・・   新トピ開設おめでとう・・・♪



                                                           、
【18】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月27日 19時57分)

    第10話   〔困惑〕



彼等の麻雀の怖い所は、盲牌によるそのスピードです。
 イヤ、金額もさる事ながら、
  それの以前にあのスピードが有るワケですよ。

それは長年の経験と実績?の中でしか身に付かない
 鍛錬と集中力の成せる技でしょう。。。

俺は「それだけの集中力があれば、念力でスプーン曲げくらい出来そうですね」と、
    喉まで出掛かった言葉を何度も心の中に閉まったものです。

あの時、その言葉を口に出さなかった俺の判断は20年経った今でも
      正解だった。と思っています。。


そんな超能力染みた麻雀に加われと言われたのです。

 (出来るワケねぇーだろ!!  アホか!お前! アホだ!)

そう思った俺は
 「イヤイヤ、、自分はドンジャラしかやった事が無いんですよ」と
   ジョーク混じりのナイスな断り方をしたのですが

   「早く座れ!」と、怒られました。

  
  スプーン曲げ出来るんじゃないですか?と聞かなかった俺は
      やはり正解だったと。今も思っています。

そして
  電話で呼び出されたその客人Aは「俺の金、減らすなよぉ〜〜」と
   鬼の様な笑顔で部屋を出て行ってしまったのです。。

困った俺は奥の部屋で寝ていた滝さんに事情を説明すると
 「顔馴染みの方々だから大丈夫だよ。、勉強させて貰え。」と、笑われました。

   この時が、初めて滝さんを殴りたいと思った瞬間でした。

もう腹をくくるしか無いと悟った俺は、メンツの客人に
  「勉強させて頂きます。よろしくお願いします」と、少し震えた声で言いながらも

   次の思考を働かせていました。


(どーする?! 俺?!
  あんなスピード、手の内を考える暇なんて無いぞ。。。
   とにかく大事なのは皆さんに迷惑をかけない事だ…
   …そうか! 勝つ必要なんて無いんだ!!
    捨て牌だけを見て、振り込まない事!! 
  これだけに集中すればなんとかついていけるかもしれん!! ……よし!! コレだ!!)

    (この間、約0,3秒)


 「早くサイコロ振れよ」

  「あっ、自分が親ですか?!すいません。。」(エ〜ト…取りあえず字牌から切って…)

    タッタッタッ ピタッ   「えっ?自分のツモ? すいません…」

   …捨て牌をすると同時にツモ番が来やがるし…
      相手の捨て牌どころか自分の手牌を見てる暇すら無ぇし…


    タッタッタッ ピタッ「お前だよ。早くツモれ!」

       「ぁぁ、すいません。。。」

 すると



        バッシューーーーーン!!!



    俺の中のナニかがハジける音が聞こえました。



    (ついていけるか!!! こんな麻雀!!!!
      俺はドンジャラしか知らないっつっただろ!!
 
       もうイイ!!  あーーもうイイや!!

      逆にゆっくり打ってやるぜっ! ガッハッハッハーーーだ!

         我に平伏せ! 下民共め!!!)


     思いっきり開き直ってやりました。


  
  これが結果的に 良かったのか悪かったのかは………
  
     20年経った今でも 分かりません。




   第11話へ つづく
【17】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月27日 19時52分)

    第9話   〔手牌〕


続いては彼等の[打ち方]です。


配牌後、
 親が捨て牌をすると同時に南家と西家がツモッてます。
 南家が捨て牌をする時には北家と東家がツモッている。。

ポンやチーをする時も
 「あっ、それポン!」などと、クチに出さずに無言で行われる為、

  場は タッタッタッタッタッ…という
    捨て牌の音だけが伝わっていました。  

そんな流れなので、2秒かからずに一周します。


まるで
   ゲームセンターの麻雀ゲームをオートで見ている様なモノで

    初めて目撃した時は目の前でナニが起きているのか?
     何故これで成立しているのか??

 家族麻雀しか知らない俺には到底理解出来ない光景でした。

しかし、時間をかけてじっくりと観察していくと

 徐々に その全貌が俺にも見えてきたのです。


彼等は
 ツモる一瞬で指で牌を読み
 ツモが捨ての場合、ツモッた次の瞬間には牌を場へ捨てるのです。
  手元まで持ってくるのは有効牌のみ。

 ツモ牌を目で確認する事は無く、
  常に見ているのは相手の手の動きと場の捨て牌。といった感じでした。

つまり
   ハイレベルな盲牌が、そのスピードを生み出していたのです。

…と、
   ココまではよくある話だと思いますが。

俺が一番驚いたのは

  手牌を(123)や(中中中)のアンコといった(形)に並び変える行為が無く
   配牌した時のまま。バラバラ状態で打っている事でした。

   手牌は記憶して頭の中で並べているそうです。

 結果。ツモッた有効牌は常に手牌の一番右端に置き、
   手牌の中間に牌を入れるという行動は ほぼありません。

理由は勿論、手牌を並び代える事で、
      手の内のメンツがバレてしまう事を防ぐ為なのですが……


      それが普通なんすか? 麻雀って。。  




そんなこんなで
       2ヶ月ほど過ぎたある日の夜。。。


プレーしていた一人の客人Aのケータイが鳴り、その電話に出た客人Aはナニやら呼び出されたらしく
  「ワリィ、俺ちょっとだけ抜けるわ。すぐ戻るからよ。」と言い、席を立ちました。

 そしてその客人Aはナニを血迷ったのか知りませんが、
  雑用係りのこの俺に
  「戻ってくるまで、お前が代わりに打ってろ。」などと、ホザきやがったのです。



   (出来るワケねぇーだろ!! そんな麻雀!! アホか!!)




    第10話へ つづく
【16】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月27日 19時47分)

     第8話   〔卓〕



この雀荘には3台の自動ジャン卓が在り、
それぞれ
    十卓(ジッタク)、千卓(センタク)、万卓(マンタク)と呼ばれていました。


もう お分かりだと思いますが、

 十卓でプレーする時は 百点が百円。
 千卓でプレーする時は 百点が千円。
 万卓なら…      百点が一万円です。

俺が「何故、百卓ではなくて十卓と呼ぶのか?」と聞いたら

   「百卓(ヒャクタク)だと 言いニクイから」だそうです…

それからプレーを始める前に 、
 客人は財布代わりのセカンドバックからゲン〇マを取り出し
 ジャン卓の四辺に取り付けてある〔点棒入れ〕に 大体300万くらい置いてからスタートします。

皆さん、いつも一千〜二千万くらいは持ち歩いているみたいでしたよ。
 セカンドバックの中は札しか入ってないんですから。。。


もう、お分かりですね。

 何故、この雀荘に点棒が無いのかが。。


一回一回が、点棒ではなくゲン〇マでのやり取りなのです。
だから
   トップやウマ等の計算はありません。

時間に不規則な方々に合わせた
 いつでも参加や退場が出来る[明朗会計システム]なのです。



基本的によく使われていたは千卓で、一晩中行われる事もありました。
しかし、
   万卓でのプレーは3回ほど見ましたが、
    一晩中行われる事はありませんでした。。。
だって
   一時間で数百万が目の前を飛び交うんですからねぇ。。  


3時間でセカンドバックの中身がカラになって 無言の帰宅をする客人を見送る俺は

  ある意味での恐怖体験者でした。。






  「手牌」へ   つづく
【15】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月27日 19時44分)

     第7話    〔食〕



初めて俺を目にする客人の一人が無愛想に
「この色男はダレよ?」と、滝さんに聞きました。

すると滝さんは
「私の弟分です。あまりイジメないでやって下さいよ。」と言ってくれたのです。

俺はその意外な言葉が大変に嬉しくて、
 (俺は期待されている! 俺のミスは滝さんの恥だ!)そう自分に言い聞かせ、

いつしか
   滝さんを「アニキ」と呼びたい。。。

    「アニキ」と呼ばせてもらえる立場になれるように頑張ろう!!


そんな事を

     本気で思うようになっていきました。。。




しかし、限られた人しか来店されないといっても
 キャバクラの経営者だったり、工場の責任者だったり、アレの元締めだったりと、、
   一癖も二癖もある人種なので、なかなか一筋縄ではいきません。。

灰皿を取り替えるタイミング1つにも好みがあるので
「まだ替えんな!!」とか「さっさと替えろッ!!」など、些細な事でよく怒鳴られたものです。。


その中でも一番厄介だったのは
 意外と[コーヒー]でした。

  種類、濃さ、熱さ、砂糖とミルクの有無と量、出すタイミング。。。

やはり勝負師は[ゲンを担ぐ]人が多く、その一つ一つにコダワリを持つ為
 取り扱いには細心の注意が必要になりますから
  皆さんも用法容量に十分に気を付けて下さい。



そして、
 そんな俺を救ってくれたのが[即席ラーメンとカップ焼きそば]の存在でした。

一人暮らしで培った俺の知恵と工夫が練り込まれたインスタント食品は

 「こんなウマイ即席は食った事が無い!」
 「今までで一番ウマイ即席だ!」
 「即席を作らせたら世界一の男!」と、満場一致の大好評。

ついには「即席大臣」という名の栄誉を頂くまでに至り、

 俺の作るインスタントラーメンやチャーハンを食べる為だけに来店する客人も居たほどで、
  それはもう絶賛の嵐でした。

   あれが今日なら「即席王子」と呼ばれていた事でしょう。。。




・・・さて

      メンツも揃ってきたので麻雀開始です。。





   次回「卓」へ    つづく
【12】

RE:  許してください。。。  評価

火薬田ドン (2013年03月27日 14時57分)

なぁ〜w あんちゃんよぉ〜w

おいらにコントひとつ書いちゃぁ〜みないかい?

良かったらさぁ〜w

ここに連絡くれよw

chikubi-kuroguroあっとマークgmail.com

頼んだよw あんちゃんw
【11】

RE:  許してください。。。  評価

いただきだ〜 (2013年03月27日 12時50分)


    第7話    〔隠れ家〕・・・←違った?

 はやく読みたいなぁー

続いたらこのレス部分は消しますねー^^
【10】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月27日 19時48分)

     第6話    〔看板の無い店〕



俺は
(もしかして、テンボウって言い方が悪いのかな?)と思い、

 「テンボウっていうのは、このくらいの長さの白いプラスチックで、
   赤い点が千点で、黒が百点で…」と点棒の説明を始めると

滝さんは
 「知ってるよ!! テメー!俺を馬鹿にしてんのかっ!!」と、食い気味で怒鳴りました。



そんなやり取りをしていたら、、、いつの間にやら時刻は22時を過ぎ。。

 入り口のドアが開き、客人が2人入って来ました。 その二人がサラリーマンではない事は、見てすぐ分かりました。。

「あの窓から逃げろ」としか説明を受けていない俺は
 (いらっしゃいませを言うべきなのか?)が分からず、

体が硬直するほどの緊張を隠して
 とりあえず ビシッ!と一礼をしておきました。。


するとそんな俺を尻目に

客人と滝さんが
「まだ、安岡さん来てねぇーの?」「そのうち来ますよ。」 などと普通の会話をしていたので

 (なんだ……皆さんは、お仲間同士なのね♪)と少し安心したものです。そして、

    その安心が間違いだった事にも すぐに気付く事になるのです。



そんな感じでバイトを始め
 1週間程してから気付いたんですが、この雀荘は外に看板がありませんでした。
何故なら
 「一見お断り」で、限られた20人ぐらいの人しか来ない店だったからです。


つまり
   この雀荘は【隠れ家的な店】では無くて、【隠れ家】だったんですね。 






    第7話へ つづく
【9】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月27日 12時18分)

     第5話  〔非常口〕




雀荘でバイトをする事になった俺が
一番最初に受けた説明は
 「ナニかあった時は、あの窓から逃げろ」 でした。。

俺の心の声
(ナニかあったら窓から逃げろ? ナニかってナンだよ…
  アレか?! アレの事なのか!! よし…何気なく聞いてみよう・・・)

 「ナニかって何ですか?」

すると、滝さんはニヤリとフクミ笑いをして
 「火事とか地震とか。。世の中には他にもイロイロあるだろ。」と言いました。

俺の心の声
(火事とか地震なら階段使うだろ フツー!!
   ココは二階なんだから窓の方が危ないっつーの! 
    俺はその「他にもイロイロ」ってナンだ?って聞いてんだよ!
     ……まぁ …想像ど〜りって事ですかね。。。)


滝さんのそのリアクションに対し、(これ以上のツッコミは無意味)と判断した俺は【その窓】を開けて外を見ていた。

(ああ…なるほど…
  ちょうど、隣の建物の屋根の上に飛び移れる高さなんだ。。。 へぇ〜〜〜。……そうなんだ…)

 
  一応、2回ほど 窓から外へ出る練習をしておきました。





結局。 幸いにも俺がこの窓を【非常口】として使う事は無かったのですが、

 滝さんは
 「過去に2回ぐらい役に立った。」と言っていたので、

  どうやらK察以外の ナンらかの揉め事があったのではないかと。。



   ………………さて、、、掃除でもしますか。。


(おお!コレが全自動のジャン卓か。。
  真ん中に牌を入れるとココから積まれた牌山が出てくるのか。スゲェーな。正に全自動!!)

俺は初めて見た自動ジャン卓に 少しアホ気味の感動をしていましたが
 その反面で 別の事に違和感を感じていました。

  その 違和感 がナンなのか…

   ハッキリ気付いたのは掃除を始めて30分ほど経ってからです。

(アレ??)
     「すいません。滝さん。点棒ってドコにあるんですか?」

滝さん
   「無いよ。。 そんなモン何に使うんだ?」


(何に?って……

   点を数える為に使うんでしょ? ……………………………… 違うの??)






     つづく
【8】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月27日 12時16分)

    第4話   〔その雀荘〕




低い天井、汚れた壁、黒ずんだカーテン、
 薄暗い部屋に浮かび上がる3台のジャン卓。
ソコは正に映画で見る 裏ギャンブル の様相をかもし出していました。。

  一歩踏み込んだだけで寒気がした事を今でも覚えています。 
    ただ単純に部屋が寒かっただけかも知れません。。

そして
 初めて雀荘という場に立ったからなのか。。
  俺が根っからのギャンブル好きなのか。。。

  寒気と異なるもう1つの感覚。  奇妙な[高揚]すら感じていました。。。


 これから俺は ココで何を見て何を学ぶのだろうか・・・

  そんな事を考えて

まるで
   恋人の部屋に初めて入った時のソレとよく似た[高揚]に浸っていました。。




    そんな幼かった俺だから、
  この時は想像すら出来ませんでした。。。
     
     あの空間で過ごせる時間が  あんなに短いなんて。。。








 「非常口」へ つづく
【7】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月27日 12時14分)

    〔滝沢さん外伝  4〕



馬鹿家族と別れた後も
 イライラが治まらない俺は、初めて滝さんに対して口答えをしました。。

「あんなに小さい子供を外にほったらかしておいて、
 ずっとパチンコしている奴なんて親の資格ないですよ!!
  ナンで説教の1つも言わなかったんですか!!」

すると、滝さんは笑いながら
 
 「親が見つからない方が良かったのか?」と、言ったのです。



   !!!ッ


    俺は殴られた様な衝撃を受け、そして悟りました。
       
  (滝さんは…この人は子供の心配しかしていなかったんだ!!)と、、、

そして          
  俺の夫婦への怒りは子供の為ではなく、
   俺自身のイライラを解消する為の 正義を振りかざした偽善である事を。。。


 (子供にとって、親が見つかる事が最優先! だから、説教なんて必要の無い事。。。
 
   滝さんが なかなか警察に行こうとしなかったのも
    子供を一人、交番に置き去りにしたくなかったからなのだろうか……
 
               全ては、見ず知らずの子供の為…)




滝さんは19時にパチンコを切り上げる様に俺に指示しました。
 という事は
  滝さんには今夜、他に何か予定があったハズなのに。。。



俺はこの時、初めて 『人の器』 というモノを考えさせられ

     この人から沢山の教わる事が有るんじゃないか。。。と

  滝さんに対して尊敬の念を抱き始めた。 

     そんな出来事でした。。。



     〔滝沢さん外伝  終〕
【6】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月27日 12時13分)

   〔滝沢さん外伝  3〕


  …23時になりました。。。
   
   …もう4時間。何も変わらない無駄な時間が過ぎてます。。。

滝さんは、ロクに返事もしない男の子に声をかけ続け、
 ジュースやコンビニ弁当などを与えたりして時間を潰していましたが

嫌気が満潮に達した俺は
 
「こんな時間まで親が来ないのはおかしいですよ。事故かもしれないから警察に行きましょう。」と説得すると

 さすがに滝さんも「そうだな。仕方ないか…」と、重い腰をあげました。

そして交番へ向かおうとしていた俺達の前に突然
 満面の笑みを浮かべた夫婦が現れ
  「イヤ〜 遅くなってゴメンゴメン!さあ、帰ろう!」と、男の子を連れて行こうとしたのです。


   (…ちょっと! 待てや!コラ!)

俺が
 「すいません。。 失礼ですがあなた達はこの子のご両親ですか?」と尋ねると

その夫婦は悪びれた様子など微塵も無く
「ええ、そうですよ。
  夫婦揃って閉店まで確変が止まらなくて困っちゃいましたよ!
   イヤ、最初は二人共マイナスだったんですけどね…w
    最終的には30万くらい勝っちゃいまして!!」


   (俺はそんな事を聞いてんじゃねぇよ)


 まさか…とは思っていたが、 勝手なお節介とはいえ、
   俺達はこんな馬鹿家族に付き合っていたのかと思うと。。

コイツ等の無神経さに 情け無いやら、クダラナイやら、30万勝ちが羨ましいやら……

  、
    しかし、俺はその湧き上がる色んな種類の怒りをグッと堪えました。

 何故なら

(子供には)優しい滝さんが、この夫婦に一喝入れてくれると思ったからです。。


  (人情を重んじる滝さんが黙ってねぇーぞ!! この馬鹿夫婦がっ!!)と。


 しかし、

  そんな俺の願いは 滝さんの意外な言葉でモロくも崩れ去しました。

滝さんはただ一言、
 「ああ、そうですか。良かったですね。」と言っただけだったのです。


 「!!!ッ」 (ハァッ??! それだけ?!  ナンで?! ウソでしょッ…?!)
【5】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月27日 12時08分)

    〔滝沢さん外伝  2〕



間違いない。。 あの子、朝も居た子だ。。ナニやってんだ…)
  そんなどうでもいい事を考えているとすぐに滝さんが現れました。。

俺は5万勝ちを、さりげなく誇らしげに渡し、
 雑談程度の気持ちで「あの子、朝からあそこに居るんですよ。変ですよね。」と
  一日中パチンコ屋の前に居る男の子の事を話ました。 

 すると・・・

  意外にも滝さんはその男の子に近寄り、話かけたのです。
  「どーしたボク?お父さんは?」

しかしその男の子は、滝さんに話かけられているにも係わらず
(ウルセェーな…関係ねぇーだろ。)という態度で返事すらしません。

俺はその子のフテブテしい態度を見て(あぁ…いつもの事なんだ…)と
 すぐに察して少し同情した程度でしたが

なんと、滝さんは
 「親が見つかるまで一緒に居てやろう」と言うのです!

 (そんなアホな?! ナンでこんなガキに付き合わなくっちゃいけないんだ?
   第一、このガキにとってもそんなの有り難迷惑なだけだろ?!)

俺は「警察に届けましょうよ」と提案しましたが
滝さんは
 「それはダメだ」と、アッサリと俺の案をを拒否し。。。

 その後も滝さんは警察に行く事をカタクナに拒否し続けていました。。。

 (まさかアンタ……指名手配されてんじゃねぇーだろーな)という 疑惑すら持ってしまうほどに。。。
    


そんな滝さんを置いて俺だけ帰るワケにもいかず……
 仕方なく何も喋ろうとしない男の子と滝さんと俺の3人で
  何とも表現し難いシラケムードの無意味な時間を過ごしました。。。





 つづく
【4】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月27日 12時07分)

    〔滝沢さん外伝 1〕



私が雀荘でバイトを始める前にも、
滝さんと数々のエピソードがありました。
 その中で一番思い出深かった話を、本編4話の前に聞いて下さい。。

 それは

俺が滝さんに代打ちを頼まれるようになってから1ヶ月程経った日に起こった
 滝さんの人柄の一部を垣間見た話です。。。。。





[代打ち]とは、本人の代わりにギャンブルをする事なので、
 勝っても負けても基本的に、代打ちをする俺のハラは痛みません。

しかし、俺も人の子。

 5万円以上負け込んだ時には流石に責任を感じるもので
  そんな日は、俺自身の金で少し負債を負担し
 「今日は2万5千円負けです」と嘘をついた事も数回ありました。

 今思えば… 滝さんに(役立たずだと思われたくなかった)だけなのかも知れません。。



そんなある日。
 俺がいつもの様に指示されたパチンコの代打ちをしていると、
滝さんから
 「今からそっちに行くから換金しておいてくれ」と、電話がありました。

俺は(まだ19時前じゃん…珍しく早いな…)と、思いながらも
 言われた通りに出玉を換金してホールを後にしました。。

 (今日は5万勝ちだ。滝さん喜んでくれるかなー)
そんな事を考えながら滝さんを待っていた俺は パチンコ屋の外に居た一人の男の子を見て驚きました。

何故なら
 その小学2年生ぐらいの男の子は 朝も昼もソコに居たのです。。






 つづく
【3】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月27日 12時02分)

    第3話    〔雑居ビル〕




何食わぬ顔で 麻雀を知っている と、答えた俺に

滝さんは少し嬉しそうな顔で
「おお、そうか。お前、夜中に暇なのは何時だ?」という、
 意味不明な質問をしてきました。

俺の心の声
(夜中は寝てるに決まってんだろ!
  昼間はアンタの代わりにパチンコ打ってんだろ)

「何時でも空いてます」

滝さん
「じゃー、夜中に雀荘でバイトしねーか」

俺の心の声
(まぁ〜、そんな話だと思ってたけどね…マジでヤバくないんッスかぁ〜?)

「よろしくお願いします。頑張ります!」




そう答えた足で
さっそく案内されたのは
 夜でも汚いと分かるぐらいに汚い雑居ビル。。
 
その汚い雑居ビルの
 ナンのニオイか分からないクサいエレベーターで2階へ上がると
 15畳ほどの汚い部屋に3台のキレイな自動麻雀卓が置いて在りました。


そして
 俺がそこでバイトを始めるにあたって 滝さんから最初に受けた説明は

  「ナニかあった時は、あの右の窓から逃げろ」 でした。。



   つづく
【2】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月27日 12時00分)

    第2話   〔選択〕



滝さんの
「お前、麻雀出来るか」という質問に私は一瞬の躊躇をしました。

 突然質問されたから…… ではありません。

 [その言葉の裏にあるナニか]に、俺の本能が警戒音を発したからです。

しかし、このテの方への返答は
 「迅速かつ的確に!前向きな答えを!」が鉄則!!
  
   「イエス」か「ノー」です。

 絶対に煮え切らない答え方をしてはイケません。。

過去の経験からその事を理解していた私は
  一瞬の躊躇の間に次の思考を働かせました。

(麻雀かぁ〜。知ってます!って言えるほど詳しいワケじゃないし
  知りません!って言うほど知らない事もないしな〜。。
   ナンて言おうかな………

  って言うか、
  知りません!って答えたら「ああ、そうか」で、この話は終わりだろう…
   知ってます!って答えたらどーなんだ…?
  俺に麻雀打てってか?………イヤそれは無いか。。素人がどうにかなるモノじゃないし。。
   …でもどっちにしても、ヤバイ話じゃねぇ〜の? コレ?
 あんまり深くこの人と関わらない方がイイんだけど……
  …これも1つの社会勉強か〜? 嫌になったら逃げればイイかな……
    まさか追っては来ないだろぅし…う〜ん…どうしたもんかねぇ………)


    (この間、約0,6秒)


0,6秒間、散々悩んで俺が滝さんに出した答えは

  「基本的なルールとか役は分かります」 でした。


 不安の中に潜む好奇心に背中を押された感じだと思います。。。

イヤ、 もしかしたら…


 俺は滝さんに出会った時、すでに

  こんな普段の日常から脱する展開を 心のドコかで望んでいたのかも知れません。。。




     つづく
【1】

RE:  許してください。。。  評価

Piro (2013年03月27日 11時58分)

   第1話    〔出会い〕



パチンコ屋の某ホールで(今日はどの台にしようかな〜)と
 店内のスロットコーナーを徘徊していた当時22歳の俺に

一人の男が
「よぉ、そこの兄ちゃん。これ揃えてくれよ。出来るだろ。」と、声をかけてきました。

振り向いてみるとそこには
 40歳ぐらいでパーマ頭に口髭、時計は金のロレックス、
 派手な柄シャツからは金の太いネックレスと胸毛を出したファッションセンスの男が居たのです。。。

一目で 間違いなくサラリーマンではないなと理解出来るこの男。
 [滝沢さん]との出会いがすべての始まりでした。。


俺は
「イヤ…それは多分入ってないですよ。」と、保身の前置きをしてから目押しをすると、
  やっぱりスリーセブンは揃う事無くハズレた。 すると…

滝さん
 「もう一度狙ってみろ!」


 「!!!ッ」  「・・・あっ・・・ハイ」と、
  
 一応、奇跡を祈りながら目押しをしたのだが、そんな俺の気合い如きで当たるハズも無く
    無常にも777は並ばなかった。


すると滝さんは
 「ナンで揃わないんだ?! さっきリーチ目出てたんだぞ!」と言うので

俺は
 「あぁ… あの目は通常でも狙えば出るんスよ…」

それから俺はリーチ目について。  …とゆうよりも
 スロット自体の仕組みを少しづつ教えていく事で、
  (不本意ながら)滝沢さんと仲良くなっていき、

(不本意ながら)滝沢さんの代わりにパチンコの代打ちを任されるようになるまで
  あまり時間はかかりませんでした。。。




いつの間にか
 パチンコの代打ちをする事になった俺に
  滝さんは毎回、パチンコの軍資金として3〜5万円を渡してくるので
  (ナゼかはよく解りませんが)俺をすぐに信用してくれたんだと思います。


そして変な処が真面目だった俺は その気持ちに答えようと
  滝さんの代わりに結構真剣にパチンコを打つ日々が始まったのです。。

それは打ち子とは違い、客として滝さんがチョイスした普通の台を打つだけなので
 当然ボロ負ける日もあり、

 あまりに負け過ぎて 預かった金を全て使い果たした時には
  俺の身銭を切って負債を軽くした事も数回ありました。。。


 


そんな関係が半年程続いたある日 

滝さんが
 「お前、麻雀は出来るのか?」と、


  俺に聞いてきたのです。。。




    つづく
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