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【6739】 | RE: (つ∀●) Piro (2013年11月25日 14時33分) |
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10話【6283】 11話【6285】 12話【6553】 13話【6553】 14話【6688】15話【6699】 『幸せな結婚 第16話』 − アイノカタチ − 数秒の沈黙の後、アパートまで車で送るよと言った俺の言葉にも ユミは首を横に振り「タクシーで帰る」と、勝手に下の街へ続く暗い階段を下りて行き 暗がりに独り残されたやるせない虚しさに襲われた俺は、 せめてタクシー乗り場まで見送ろうとゆう言い訳を作って ユミの20メートル後を歩いた。 追いかけて来た俺に気付いて立ち止まってくれる事を祈りながら。。 しかし、街のタクシー乗り場に着いたユミは迷いもなくタクシーに乗り込むと 振り返って小さく手を振りながら 俺から遠ざかっていった。 そして 最後のキスの代わりに小さく手を振り、唇を噛みしめて泣いていたユミのその姿が 彼女の言葉に出来なかった想いを俺に伝えていた。 私は貴方と同じ価値観と足りない部分を補う関係には成れない。。 だからいつかこんな日が来る事は 解っていた。。 私とは違う 他の誰かと幸せになってください。と。。 俺との価値観や精神的な差に気付き戸惑ったユミは どうにか俺に相応しい女に成ろうと背伸びをして 家庭的な努力を始めたりしていたのだが 家事やワガママを全て受け入る俺に つい甘えてしまう自分に 次第に負い目を感じる様になり、 いつしか素直な気持ちを出せなくなっていた。。 ユミに幸せを感じて欲しくて演じてきた俺の完全無比なる優しさは いつしか俺達を 恋人ではなく、夫婦でもなく、 我が娘を溺愛する父とそれに甘える娘に変えてしまっていたのだった。。 ユミの乗ったタクシーが見えなくなってから 独りで今来た道を戻った俺は 手に持っていた腕時計を草むらに投げ捨ててから ユミの大好きだった車に乗って、その丘を後にした。。 数日後。 俺はユミの大好きだったそのミニクーパーを手放した。 ナンバープレートにユミの誕生日の数字が刻まれている 彼女の思い出だけが詰まったその黄色のミニクーパーを。。 そうして 俺とユミの恋は終わった。 それから どちらから連絡する事もなく半年が過ぎた頃。。 独りの退屈で自由な生活をしていた俺に ケンジと真紀子の離婚が成立したという知らせが届いたその瞬間。 新たなるプロジェクトが 俺の中で動き始めた。。 幸せな結婚 第一部 完 |
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【6741】 |
投稿小心者 (2013年11月25日 14時47分) |
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これは 【6739】 に対する返信です。 | |||
ん、 あ Pir……さ 、 いつもの官能…否、感動小説、ありがとう御座います。。 あ、 投 です ^^ 。。。 |
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