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【130】

コピペ 24 兄貴(3)

真比呂 (2009年01月16日 14時14分)
それでも兄貴とは手紙で連絡をとってた。1月に2、3通ぐらいきてたっけ
次第に兄貴からの手紙が少なくなり、最後には来なくなった。

最近昇進して忙しいって手紙に書いてあったのと
大学受験2ヶ月まえだったことからそんなに気に止めてなかった

晴れて大学に合格して兄貴に報告の手紙を出したら、3週間後知らない女の人がたずねて来た
兄の恋人だったと言った。その人はこういった。

「あきおさんね、もう君には会えないんだ。あえないだけじゃなくて、手紙もかけない
ううん、君だけじゃなくて私ももう会えないんだ」

そういって3つの封筒をだした。1つは兄貴の遺書だった。



兄貴から手紙が来なくなったのは、兄貴が入院したからだった。
入院なんてかくとお前心配するから、大学受験控えてるから
昇進して忙しいってウソついた。ごめんな。
医者が言うにはもう助からない見込みが高いって。
お前の卒業式とか入学式とか見に行けないかな。ごめんな
そういえばお前の引退試合も仕事で見に行けなったな。ごめんな



お前さびしがりやだから俺がいなくなって大丈夫かな?
でももうずっと俺がそばにいなくても大丈夫だったから大丈夫か?

何か文章おかしいな。いざこんな事書こうとしたら中々かけないもんだね。
もっといっぱい書きたいことがあるはずなのにな。なんでかな、言葉が出てこないよ。

いまさらだけどこの手紙をお前が見てるときは、俺はもういないんだよな。
お前の成長をまだまだ見たいし、お前が本気でほれる女の子も見てみたい。

なんて自分の子供に言う言葉みたいだな。



それなんだ。お前に言いたいのは。

母さんがいなくなってから俺がお前の親父代わりで母親代わりだったつもりだ。
それでもやっぱり寂しい思いをさせたよな?
最初の頃は料理も下手くそだったよな?

全然駄目な兄貴でごめんな

頼りになんない親父だったな、ごめんな

お前の悩みひとつ聞いてやれない母親だった。ごめんな

身内自慢になっちゃうけど、こんな俺の弟なのにお前は最高にいい男だよ

お前の兄貴だったこと、親父だったこと、母親だったこと

全部がおれの自慢だよ。これから先もっといい男になって、立派な父親になってくれ


あ〜何書いてんだろう俺、馬鹿みたいだな
これ以上書くと情けないこと書いちゃいそうだから
そろそろ終わりにするよ

じゃあ元気でな。



いつもの手紙とちがって、子供が書いた手紙みたいな
兄貴の遺書がとても暖かった。残り2つの封筒は兄貴の日記と、
兄貴が恋人に宛てた手紙だった。

手紙を読んで分かったんだけどこの女の人は兄貴が高2の時から付き合ってる人だった。
その日記や手紙には俺のことがたくさん書いてあった。

俺のことで悩んでる兄貴がそこにいた
俺のことをとても考えてくれてる兄貴がいた
俺の前では決して見せなかった弱い兄貴がいた

兄貴の苦労が始めて分かった
兄貴が抱えていたつらさが初めて分かった
もう兄貴に会えないと思った

悲しくてたまらなかった。



いままで長々書いてきたけど結局おれは兄貴にありがとうが言いたい

6年間で兄貴にありがとうなんて言った覚えがないんだ。恥ずかしい話だけど
ほんとだめだな俺。

なあ兄貴
こんな俺が自慢の弟だなんて言ってくれてありがとう
俺を6年間守ってくれてありがとう

それから兄貴を6年間支えてくれたナナさん
どれだけ感謝してもたりないけど本当にありがとう

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コピペ 25 犬の話  評価

真比呂 (2009年01月18日 11時35分)

11年間飼ってた愛犬がなくなった。

死ぬ前の半年間、自分はろくに家に帰ってなくて、 世話もほとんどしなかった。その間にどんどん衰えてたのに、 あまり見ることも触ることもなく、その日を迎えてしまった。

前日の夜に、もう私とはほとんど会話がなくなっていた母が、兄と一緒に私の部屋にきて 「もう、動かなくなって、息だけしてるの。目も、開いたままとじれない。 最後だから、お別れしてきなさい。」と泣きながら言ってきた。

そこまでだったなんて知らなくて、びっくりして下に下りていったら、コタツに横たわってた。ほんとに息だけしかしてなくて、だんだん息も弱くなってるのがわかった。

怒りっぽい犬で、触るだけで唸るのに、その日は、なにも反応がなかった。母と兄と、3人で、泣きながら朝まで見守った。

結局次の日、単身赴任の父が帰ってきてすぐ息を引き取った。父のことが大好きだったから、きっと待ってたんだと思う。家族全員そろうのを待ってたんだな。って思う。


死ぬ間際に飲んだ水はすごくおいしかったよね。幸せだったよね。なによりも、本当にろくに家に帰らず遊んでばかりいて、あなたの世話をしていなかったことを悔やんでる。

父も母も兄も泣きじゃくる中、あたしは後悔ばかりが心に残って、 あまり泣くことも出来なかった。おまえが死んでから、おかあさんとも会話するようになったよ。

今まで、おかあさんの話し相手はおまえだったもんね。おまえのおかげで自分がどんなに親を悲しませてたかわかった。犬にまであたしのこと相談するくらい、おかあさん悩んでたんだね。おまえが死んでふさぎがちだった母も最近元気になったよ。安心して眠ってね。

昨日、死んでから初めてあなたの夢を見ました。

朝起きて、泣きました。
ほんとうにありがとう。ばいばい。
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