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【17】

松山物語〜その1

元パチブロK (2013年03月27日 00時48分)
1998年、20世紀が終わろうとしていた頃のことである。
俺は無一文からパチプロで生計をたてようとしていた。
しかし自転車操業のようなパチプロ生活は微妙な危うさを持っていた。
その時、ある筋から松山で働かないかという誘いがあった。
働く先は東進衛星予備校である。
テレビで「今でしょ」とか言っているアレである。
予備校といっても、講師はいない。
東進衛星予備校の本部で有名講師の授業を撮影し衛星放送で地方で流すのである。
実にアクドイ商売だ。
そこのオープニングスタッフが足りないということで呼び出されたわけである。
仕事は主に生徒の募集。住み込みで1年間の契約。
うーん。
予備校には全く興味がないけれど、松山の街は好きだ。
パチプロを続けて行くには種銭が不足だ。
ここは1年我慢して種銭を貯めるのもいい方法かもしれない。
そう考えて松山行きを決意した。

1998年4月、列車を乗り継ぎ、松山駅に降り立った。
駅前には小さなパチンコ店があった、
予備校に行く約束時間にはまだ1時間の余裕があった。
となると当然、勝負ということになる。
さて、松山での初勝負の行方は?

次回予告 藤商事の驚愕の連チャン機え○○V、その実力は如何に

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【20】

松山物語〜その2  評価

元パチブロK (2013年03月30日 22時54分)


松山駅と到着したのは、まだ昼前だった。
初出社の予定時刻にはまだ1時間以上の時間があった。
1時間という短い時間にパチンコをするとロクな結果にならないことは過去の経験からも明らかである。
しかし、駅前の小さなパチ屋には初めて見る怪しげな台が鎮座していた。
その台の名は「えびすV」
おめでたい名前を持つその台は、小さなドット表示部を持つシンプルな台だった。
図柄は数字の他、円、百、千、万など。
メーカーは藤商事だし、たしか連チャン機と聞いたような気がする。
詳しい仕様は知らないが、興味津津だ。
うーん。
時間も無いし1000円だけ打ってみよう、うん、それがいい、そうしよう。
1000円投資、当たらず。
まあ、そりゃそうだ。
1000円で当たったら苦労しない。
リーチさえかからなかったな。
さあ、帰ろう・・・かえ・・・
何か物足りない。
あと1000円だけ。
ホントに1000円だけだからな。
そして、7のリーチがかかり、ノーマルリーチだ。
図柄は淡々と進みロングリーチみたいになったが、これはスーパーリーチなのか?
と思う間もなく大当たり。
嬉しいな。
さて、連チャンするのか、どうなんだ。
大当たり終了後、保留消化を見守った。
何も起こらず、台は静かになってしまった。
電チューとかそもそも無いし。
777で当たっても連チャンしないのかな。
しかし、無制限札がついたから少し打ってみよう。
すると、10回転ほどしたところで再度大当たり。
そしてまた10〜20回転させたところで3回目の大当たり。
そして4回目の大当たり。
偶然がここまで続くはずは無い。
これはいわゆる「数珠つなぎ連チャン機」というやつだ。
松山到着早々めでたいことだ。
駄菓子菓子。
時間がもうない。
松山出社早々遅刻では具合が悪い。
かといって、このまま連チャンを捨ててしまうのはあまりにもったいない。
ああだからさ、こうなるような気がしたんだ。
時間の無い時にパチンコやるなって、あれほど言ったのに。
なんて煩悶していると「000」の大当たり。
大当たり消化中に店員が後ろにいることに気がついた。
店員は残念そうな顔をしていた。

俺 「あのう、これってもしかして・・・」

店員 「はい、お客様の台はえびすパニックにはいっていました。」

俺 「いました???」

店員 「0の大当たりは連チャン終了の合図です。」

なんだ、そうだったのか。
残念と安堵の複雑な表情を浮かべつつ、俺は玉を交換して無事に初出社に向かったのだった。

その日の夜。
閉店間際だったが、気になってその店に行ってみた。
俺の打っていた「えびすV」は大当たり表示が30回を超えていた。
あの後、誰かが打って大当たりさせたのかな。
そして偶然連チャンさせたんだよね。
まさか???

次回予告 松山の怪・見知らぬノーマル機
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