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【32】 | RE:≪マリー☆ルイーゼ≫ ☆カンパチ☆ (2017年10月19日 23時29分) |
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<p−1> 《菜穂(仮名)の場合》 菜穂の生みの母親は、菜穂が二歳にもならないとき、父親と別れ、家から出ていった。 だが、出ていく前から、既に結婚生活は壊れかけていた。 母親は、菜穂に対して、あまり愛情を感じられなかったらしく、 菜穂はどちらかと言えば、祖母や父親に懐(なつ)いていた。 母親が菜穂を置いて出ていったのも、そうした背景があったと思われる。 小学一年の時に、父親が再婚して新しい母親がやってきた。 継母は菜穂のことを、とてもかわいがってくれた。 菜穂もよくなつき、生活も落ち着いていた。 ところが、小学三年の時に弟が生まれた。 それから、母親の菜穂に対する態度が、急に冷たくなったように菜穂には感じられた。 それまで、一家の関心の中心にいた菜穂は、脇役に追いやられ、 母親だけでなく、父親も、弟のことばかりに関心を向けるようになった。 菜穂は最初、弟が生まれることが嬉しくて、よく面倒を見ようとしたり、 家の手伝いをした。 母親を喜ばせたいという気持ちもあった。 だが、そんな風にしていても、 以前ほど、母親は菜穂のことに注意を止めてくれなくなり、 何かというと、すぐに『もうお姉ちゃんだから』と言って、我慢させられるのだった。 菜穂の問題行動が始まったのは、その頃からだ。 お金を持ち出して買い食いしたり、 母親に反抗的な口をきいたり、 ウソをついたりすることが目立ち始めた。 と言っても、まだそれほど深刻なものではなく、 また、母親のことが嫌いだったわけでもない。 逆だ。母親のことが好きで、もっとかまってもらいたかっただけだ。 |
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