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返信元の記事
【74】

RE:その2

メルカトル (2017年09月30日 23時37分)
つづき。


> そうですね。極端に言ってしまえば犯人当てよりもテロ捜しになりそうですね。

やり方次第ではあるでしょうが、結果ミステリでは無差別殺人に見せかけたミッシングリンクである場合が多く、純粋にテロと戦うとなると、それは最早ミステリを逸脱しているのではないかと思います。


> 動機は…サイコホラーならば寧ろ無い方が狂気度が増しますが、ミステリですからね。

サイコホラーのケースでも、容疑者に何らかの共通点があるのが普通でしょうね。
だからこそ犯人が特定できるとも言えるし、ミステリとして最低限成り立つのだと思います。


> 見立てる事自体が遊び心やイタズラ心ですから、必然性に迫られる理由が浮かび上がりませんね…。

例えば強迫観念に駆られてやむを得ず実行したとか、単純にある人物しか知り得ない見立てをおこなうことによって犯人が容疑圏外に逃れられるとか。
他にはそうですねえ、何らかの信念による見立てとかですか。


> 格言まで出来てしまった位、読んだ誰もが魅力にとり憑かれてしまったのですか。

ミステリ仕立ての妖怪小説など、それまでに存在しなかったジャンルですから。そりゃっ夢中にもなりますよ。しかも無類の面白さを兼ね備えているとなれば、ハマる人はハマるはずです。

新作が出た際など、二重三重の平積み状態でしたよ。あれだけ分厚い本が飛ぶように売れた時代などこれまでになかったんじゃないですか。


> 一種の完成形を迎えたか、別の可能性を追い求めでもしたのでしょうか?

もう限界に来ていたのかもしれませんね。あれだけ密度の濃い小説をそうそう何作も立て続けに出せるものではないですよ。

それに版権が変わったからという説もありますが、これはちょっと怪しいでしょう。
既に何年前になるか忘れましたが、本来『鵺の碑』というタイトルで次巻が刊行されるはずだったんですよ。


> ああ、そうか。完璧過ぎる必然性のトリックだけだと犯人も消去法で当てやすそうですから、偶発性(天気等の自然現象や人間の行動原理)も入れて探偵側のミスリードを誘う目的もありますか。

世の中、偶然が過ぎるトリックを用いたミステリはかなり氾濫していると思いますよ。勿論、確信犯ですけどね。
考えてみれば、そんなトリック現実にはあり得ないのばかりじゃないですか。


> 逆に、ミステリファンが減った分どこに流れているのでしょうね。…ラノベか、ラノベなのか!?

一つの趣味を長年続けるのは意外に難しいのだと思います。
これまでミステリを読み続けてきた人が、自然と遠のいてしまう、ありがちな話でしょ。
逆に、新たなミステリファンが生まれにくい時代ではないですか、今は。
だからトータルすると微減する傾向にあると言えるんじゃないでしょうかね。


ではまた

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RE:その2  評価

mixtra (2017年10月01日 06時33分)

続きです。

>やり方次第ではあるでしょうが、結果ミステリでは無差別殺人に見せかけたミッシングリンクである場合が多く

>サイコホラーのケースでも

 なるほど。
 …いつも思うのは、ミステリ作家はどうやってプロットを組み立てているのでしょうね。書評や感想の場合は大抵逆(分解、又は分解による個別評価)になりますが、作る側の視点で考えると褒め言葉しか出てこないです。ミッシングリンクや見立てなんてバラし所が遅くても早すぎても勿体ぶって説明長いと感じても、興醒めです。

 ダメダメな例では以前、とあるサスペンスミステリゲームのあらすじで
 『孤島の学校で平穏な生活を送っていた生徒達。突如異変は訪れ、生徒達が乱し、外部からの侵入者によって笑顔の絶えない学園生活は一転、狂気の世界へ』
 とあったのですが、このあらすじ、本編の中核のネタバレの一文も記載されているのです。『学園の実態は、クローン研究が行われている施設であった』と、パッケージ裏側に。
 実は生徒達はクローンで、元であるオリジナルの為の臓器提供や影武者、人体実験の為に作られた施設であり、人道的でない(←追伸ですが「非」を付けるとピワドの禁止用語になりました)この施設を壊す目的で外部から侵入した人物がおり、壊した機能の一つがクローンである生徒達のコントロール装置であった為、錯乱した、という謎の根幹が粉砕しております。

 残るミッシングリンクは『親しくしていた卒業生が卒業後、音信不通』『保険医がOBで、希望的観測を一切口にしない』『侵入者が登場人物の一人と声が一緒』などでした。
 作家個人ではなく集団で造る作品の弱点ですね。

>ミステリ仕立ての妖怪小説
>新作が出た際など、二重三重の平積み状態でしたよ。

 ミステリと妖怪とは…一見、反目しそうなジャンルというか、ナンセンスに感じますが、そこが上手くハマるとは…。そういえば京極夏彦さんは大の水木しげるグッズコレクターで、何かの番組でグッズを上機嫌で見せていました。

 しかし、それも過去の事とは寂しいの一言ですね。ゲーム業界も段々ネットに圧されている影響で、個体としてゲームが入手出来ないので聞きかじりの話でしか情報を入手出来ず、全貌を把握しづらいです。レビューサイトの批判意見が消される事もあり、編集合戦になっている事も。

>本来『鵺の碑』というタイトルで次巻が刊行されるはずだったんですよ。

 ヤフー知恵袋でも未だ新刊の質問が投稿されていますね。期間を置いても良いのでろくろ首の様に待ち続けるファンの為に続編を届けられる事を願いたいです。自分も小野不由美さんの十二国記シリーズ新作を2009年(長編は2001年)以来待ち続けていますが、執筆再開…といってもそれも去年の話ですが…一応続報あったので、いつか返事があることを期待です。

>世の中、偶然が過ぎるトリックを用いたミステリはかなり氾濫していると

 確かにそうですね。
 これを議題にすると、線引き(偶発性の賛成・反対)も必要になってきそうです。
 根本的な所をつっついてみると、『殺人』ではなく『イタズラ』を達成する目的ならば動機も薄くて良いし、偶発性の期待も「所詮イタズラだからね」で済まされます…対価としてリアリティもがた落ちしますし、読み手も本気で読まなくなりますが。

>新たなミステリファンが生まれにくい時代ではないですか、今は。
だからトータルすると微減する傾向にあると言えるんじゃないでしょうかね。


 新々本格ミステリなるジャンルは出来ないものでしょうか。

ではでは。
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