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【68】 | RE:その2 mixtra (2017年09月29日 06時38分) |
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続きです。 >最初に問題になるのは… >小説の中での出来事なのでリアリティを求めてはいけないと なるほど。…ああ、やはり聞くだけでもミステリは面白いです。絶対読み返したくなりますもの。映画の感想もそうですが、クリスティのトリックにせよ、動機にせよ、一つ一つが練られて、且つ語るに丁度良いからかそ、現在にも親しまれる作品なのでしょうね。 >せめて人間の行動原理として納得のいくものにしてほしいと願います。 そうですね。犯人当てやトリック看破はミステリの根幹ですが、人が人を計画を練ってまで殺害したいという理由は、作品としての根幹ではないかと思います。売りたい、流行らせたいだけの商品だと理由をおざなりにしている事が多々ありますね。 思いだしたのが、以前『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』のメルカトルさんの感想でも「動機が余りにも軽すぎて理解出来ない」と仰っており、『教育方針からして、元々家族ごと狂っていた』では理由にならないとも。まあ、あんな家族が本当にいたら、近所の人があり得ない理由で神隠しにあってそうですからね。 >『姑獲鳥の夏』 >だからいつも私は言っているんですよ、あれはトリックではないと。 京極夏彦さんのデビュー作なのですね。メルカトルさんを始めとしたミステリーの祭典の書評を拝読させて頂きましたが、8点以上か2点以下が多く、その点数を付けた方の殆どはトリックの感想を短文で記述されおりました。好意的な方はこれ読んで京極夏彦ファンになったとも。 そんな方々へメルカトルさんは「但し本作にトリックはない。見えるとか見えないとか、トリックだと思うから腹が立つのであって、エンターテインメントと割り切れば瑣末な問題だと気付くであろう」。と、割り切れよ!という一石と「一生忘れない」という本に対する最大の賛辞を贈り、メルカトルさん他書評者へ強烈なインパクトを与えた作品だというのは理解しました。 トリックに偶発性を持った時点でトリックじゃないじゃん! 話は逸れますが、1通目に『王さんの始球式』について記述しましたが、スマホが単語を知らず、ウッカリ『王さんの死球式』と失礼極まりない文章を書いてしまいました。機械の無知と人間のウッカリを利用したトリックは、何となく既存のミステリや今後のミステリにも出てきそうな気がします。ニュースでもウッカリ大惨事な出来事が度々取り上げられていますし。 >ミステリとゲーム >相性は悪くないと考えてよろしいのでしょうか。 はい。文章に映像や声を足せば良いだけですから、欲や大層な事をやろうとさえ考えなければ、かなり相性は良いです。これをゲームでは『アドベンチャーゲーム』と定義しており、過去自分のスレッドのタイトルにしております。 因みにCSフジテレビの人気長寿番組『ゲームセンターCX』にて今週のプレイしたゲームは『西村京太郎ミステリー ブルートレイン殺人事件』でした。 1978年発表、西村京太郎自身が良作作品5選にした作品をファミリーコンピューターでゲーム化したものです。 もうブルートレイン無いですから時刻表トリックどころか話そのものが成立しないですが、それを抜きにしても、やはりキチンとした作家が原作の話を読むのは面白いです。 >ミステリをゲームとして気軽に楽しむ 考え方としては、パチンコにミステリを移植すると思って頂ければ分かり易いかもしれません。 過去には本格ミステリではありませんが、ゲーム原作の『ひぐらしのなく頃に』、漫画原作の『金田一少年の事件簿』がパチンコ化されています。 『ひぐらし』は話の起点の核をリーチにし、大当り時に1話目からダイジェストで読める様になっており、オチや犯人を知りたくなければ『話を最初から読む』にすればネタバレ回避も可能です。 ミステリを読む間口が増えて欲しいですね。 ではでは。 |
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【70】 |
メルカトル (2017年09月29日 22時40分) |
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これは 【68】 に対する返信です。 | |||
つづきです。 > そうですね。犯人当てやトリック看破はミステリの根幹ですが、人が人を計画を練ってまで殺害したいという理由は、作品としての根幹ではないかと思います。 私もそうなんですが、動機動機とうるさい評者が多いと思いますが、やはり動機あっての殺人ですからね。 まずは動機ありきじゃないですか。動機なき殺人は無差別殺人であって、ミステリとしてはなかなか取り上げづらいテーマだと思います。 > 思いだしたのが、以前『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』のメルカトルさんの感想でも「動機が余りにも軽すぎて理解出来ない」と仰っており よく覚えておられますね。書いた本人でさえ相当忘れているというのに。あとから見ておきます。 ああ、でもそう言えばそんなこと書いたような覚えがあります。主犯も従犯も動機が薄いようなことを。 > 京極夏彦さんのデビュー作なのですね。 あの頃はまだまだミステリも捨てたものではなかったですよ。講談社を中心とするノベルスも一大勢力を保っていましたし。 特にこの作家の出現はミステリ界に大きな衝撃を与えました。よく「京極以前、京極以後」と言われるように、彼の影響を多くの作家が受けたと思われます。 それが今では当時の面影もありません、残念なことです。コンスタントに京極堂シリーズを刊行していれば・・・。 > トリックに偶発性を持った時点でトリックじゃないじゃん! いや、そんなことはないと思いますよ。偶然に頼ったトリックは数多く存在しますし、それが上手く働けば叙述トリックにもなりうるわけですから。 > 因みにCSフジテレビの人気長寿番組『ゲームセンターCX』にて今週のプレイしたゲームは『西村京太郎ミステリー ブルートレイン殺人事件』でした。 うーむ、今でもそんな企画がCSで観られるんですね。昔は2時間サスペンス程度でも満足していましたが。ゲームとドラマの違いこそあれ、現在はCSでそういったものを楽しめる時代なんですね。 > 考え方としては、パチンコにミステリを移植すると思って頂ければ分かり易いかもしれません。 確かにそれは分かりやすい例えですね。パチンコもあらゆるメディアとのタイアップもやりつくしている感がありますから、ミステリやホラーに目を向けるのは当然の成り行きと言えそうです。 まあしかし、ミステリも斜陽ならパチンコも斜陽ということで、時代の流れというのは無情なものですね。 ではまた |
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